22 言いたいことは、ハッキリ言いましょう。
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ときと同じ感覚だったよ、団長ォ。実に面白い兄妹だよ。嬉しいねェ〜。有望な新人が続々と。オレたちの未来は明るいぜェ。これからは、お前たちの時代だァ。オレたち古い兎は夜王と共に月に帰るとするか。…ありゃぁ、どういう風の吹き回しだ?」
_「阿伏兎、オレもお前と同じだァ。先が気になって一人殺れなかった男がいる。真の強者とは、強き肉体と強き魂を兼ね備えた者。そんなものとはほど遠い、もろい肉体と下らないしがらみに囚われる脆弱な精神をもつ男だ。だがそれでも、あの男は夜王に勝った。なんど潰されても立ち上がり、圧倒的実力差を覆し、最後に戦場に生き残った。面白いだろ?やっぱり宇宙は広いねェ〜。オレたちが最強を称するのはまだまだ早かった。まだ宇宙にはいたんだヨ、オレたちとは全く別のかたちの強さを持った連中が。侍という、夜兎に匹敵する力をもつ修羅。わくわくするじゃないか。あの獲物はオレのものだヨ。だって誰にも手出しはさせない。吉原の件を知れば、上は黙っちゃいない。そうなればあの男たちもタダでは済まないだろう。オレは世当たりが苦手なんだ。阿伏兎、お前にはまだ生きていてもらわないと困る。」
_「つまり、上を黙らせ、侍どもを死なせぬ手を考える、と?オイオイ、冗談よせよ。なんでオレが同族でもないこんな辺境の星の蛮族のために、そこまでしなきゃならねェんだ。」
_「だって阿伏兎言ってただろ?宇宙の海賊王への道を切り開いてくれる、って。」
_「それとこれは別だろ?オイ、聞いてんのか?オイ!スットコドッコイ!」
話しているところに、私が近づいた。
_「もう帰るんでしょ?」
神威が返事する。
_「ウン。船は港に停めてあるヨ。そこまで零杏も、阿伏兎運ぶの手伝ってネ。」
_「いいわ、手伝う。幸い、今は第七師団の格好をしているし。」
阿伏兎が口を開いた。
_「でもいいのかい、お嬢さん。
総督サマのお気に障るんじゃ?」
_「いいのよ、嫉妬させればいいわ。黒笑」
_「じゃ、晋助にもそう伝えとくネ。楽しみだなァ。」
_「言えばいいわ。どうせ私はずらかるつもりだから。でもなァ…どうしよう。後が怖いなァ…汗)」
_「先に言っとくけど、オレは責任とらないからネ。でも、困ったときはオレたちのところに来るといいヨ。零杏の分のポストは開けておくからサ。」
_「ハイハイ、スカウトしたいならはっきりそう言えばよろしいんじゃなくて?」
_「アハ)ばれた?」
_「バレバレよ。それよりホラ、
行くわよ。」
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