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ハルケギニアの電気工事
第20話:中休み(虚無の日で息抜き?)
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。「皇帝閣下御入浴の湯」なんて事になったら、領民などは入れなくなってしまいます。
 父上と母上ならそんな事になっても気にしないで単純に喜んでいるのでしょうが、僕としてはこれ以上目立ちたくありませんし、改革中に他の貴族達に領内に来て欲しくもありません。
 そうかといって、僕には皇帝や姫様達のやる事を止める事など出来ませんから、考えていると胃が痛くなりそうです。何とか誤魔化して、無かった事に出来たらいいのですが。

「そういえば、食堂のコックが見つからないと言っていたな。」

「はい。食堂は完成したのですが、未だにコックが見つからないので運用が出来ない状況です。しかし、当家のコックに心当たりを探して貰っていますので、もうすぐ見つかるものと思います。」

「そうか。もし見つからないようであれば、此処のコックを一人回そうかと思ったのだが。」

 皇城のコックなんて連れて帰ったら、どんな料理を出されるか解りません。領民の食べる料理なんて作った事もないでしょうから、5スーの料金で皇帝が食べるような料理が出てくるなんて、冗談みたいな事が起きるかもしれないのが怖いところです。これは何が何でも家のコックに見つけて貰わないといけません。

「ええっと、御報告致します事は以上となります。今日は妹を連れてきて待たせておりますので、失礼いたします。この後は『ヴィンドボナ』に出て買い物を付き合う予定になっておりますから、また近いうちに報告に参りますのでよろしくお願い致します。」

 さっさと撤退するに限りますから、ご挨拶をして急いで退室しようとしたのですが、姫様に掴まりました。

「メアリーも来ているのですか?早く言ってくれればいいのに。せっかく来てくれたのだから、お昼を一緒に食べましょう。」

 と、クリスティーネ様が言えば、エーデルトルート様は

「まあ、今どこにいるの?まだお昼には時間もあるからあちらでお話でもしましょうよ。」

 と言い出して、あっという間に二人そろって謁見の間から出て行きました。こうなってしまっては、もう逃げられません。まさか妹を置いていく訳にも行きませんから、昼食に付き合わないといけない訳です。皇帝がニヤニヤしているのが凄く気に障るのですが、何とかならないでしょうか。
 やむを得ず皇帝ともうしばらく話をして、昼食の時間にいっしょに食堂に移動しました。すでにメアリーと姫様達は来ていて、3人で話の花が咲いています。
 結局、昼食をご馳走になって、しばらく食後のティータイムを楽しんだ(?)後、やっと開放されたのは3時近くなってからでした。女の子達って、これだけの時間、いったい何を話していたのでしょうね。

 その後は『ヴィンドボナ』に出ました。あちこちの店を見て回って、メアリーが欲しいというものを買い、5時前にや
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