第20話:中休み(虚無の日で息抜き?)
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うぞ。」
「はい。それじゃあ、私は皇帝閣下とお話ししてきますので、『ヴァルファーレ』は自由にしていて下さい。」
そう『ヴァルファーレ』に言って、スピネルさんの案内で謁見の間に行きます。控え室で入室の許可を待つ間に、スピネルさんにメアリーの事を頼んでおいて、僕一人で謁見の間に入りました。
謁見の間には、いつもと違って皇帝の他に母上の妹姫のクリスティーネ様とエーデルトルート様がいました。ここにいるのは珍しい事ですね。
「皇帝閣下。早速お目通りをお許し頂き有難うございます。クリスティーネ様もエーデルトルート様もお会いできて光栄です。」
僕が礼を取って挨拶すると、皇帝が笑って言いました。
「アルバート。いつも言っているがそんなに畏まって話さなくとも良いのだぞ。おまえは我が孫で皇子のようなものなのだから、もっと気楽にしないか。」
いつの間にか皇子なってしまいました。僕は認めていないのですが、皇帝と両親の間でどんな話が行なわれているのか非常に心配になります。
「そうですよ。アルバート。あなたは私達の弟のような者です。もっと普通にしていなさい。」
クリスティーネ様にも言われてしまいました。こちらは弟ですか?確かに兄や姉がいたら良いだろうなとは思った事もありますが、姫様達が姉になると別の気苦労が出来そうなので、ここはスルーしたほうが良いでしょうね。
「有難うございます。早速ですが、ボンバード家の領内改革の進捗状況についてご報告したいと思います。」
それから、ここ1週間の状況を報告して、これからの予定を説明しました。さすがに一度に19人も雇用したと聞いて、皇帝も驚いたようです。
「一度に19人も雇用するとは、思い切った事をしたな。それに雇った者を住まわせるために新しく家を造ったというのも、珍しい考えだ。食堂に公衆浴場というのも面白い。儂も一度見に行くとしようか?公衆浴場という物はもう入れるのか?」
「お父様。行かれるときは私達も是非連れて行ってください。まだ一度もお姉様のお屋敷に伺った事が無いのです。久しぶりにゆっくりお話しもしたいし、アルバートの行なっている事もとても面白そうですもの。実際に見てみたいですわ。」
皇帝と姫様達の領地行幸ですか?そんなイベントは御免被りたいのですが。
ぞろぞろ王家の紋章の入った馬車を押し並べて、街道を行列造って領地まで来るなんて目立って仕方ありませんよ。その上、公衆浴場に入る?皇帝や姫様達の入った公衆浴場ってなんですか?そんな事が他の貴族達に聞かれたらボンバード伯爵領のツアーが出来ますよ。こぞって貴族達が公衆浴場に入る様が目に見えるようです。あくまでも公衆浴場は局員とその家族のために作った物で、広げたとしても近くの領民が入りに来る位しか考えていません
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ