MR編
百五十二話 竜使いの悩み事
[6/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い、アイリはなぜか楽し気に笑っている。
「つかお前らこのダンジョン、最近高難度でうわさになってるとこだろ……いきなりこれに行くって容赦ねぇなぁ……」
「ご、ごめんなさい……」
「そうなの!ホントは私達二人とリョウの三人で相談しようと思ってたんだけど、でも此処に今七人いるし、みんなで行こうよ!!」
「みんなで、ねぇ……」
「えへへぇ……」
ニへラと笑ってアイリが周りを見回す。
「高難易度だって!面白そう!ボクも行きたい!」
「いいんじゃない?リョウ、協力してあげようよ」
真っ先にユウキが高々と手を挙げ、それに同調するようにアスナも頷く。そこへ、奥からティーポットを乗せて戻ってきたサチが同意した。
「私も行きたいな」
「なんだ、珍しく積極的じゃねぇの」
意外そうにリョウがそう言うと、サチはどこか照れくさそうに微笑んで答える。
「シリカちゃんが頑張ってるし、私も偶には頑張ってみようかな、なんて」
「ふーん?さよけ……オイキリト、お前どうする」
「ん?勿論断る理由はないけど、そう言えば、具体的にはどんなダンジョンなんだ?シリカ」
「あ、はい!」
言われて、あわてたようにシリカはテキストウィンドウを呼び出して、全員に見えるようにギリギリまで巨大化させる。
「場所はこの、サラマンダー領の砂漠地帯にあるピラミッドです。前からとても目立つオブジェクトで侵入する方法が探られてたんですけど、それが最近、この、少し離れた場所に居るNPCに声を掛けて受けられるクエストで、進入用のアイテムが配られるらしくて、つまり……」
「そのクエスト専門のダンジョン、って訳か」
「はい!クエストは1パーティ専用で、そうで無い場合は受けられません、ソロもレイドも禁止……それに……今のところ、クリアしたって情報が無いので報酬はわかりません。ただ、NPCの発言からほぼ確実に短剣だろうっていう話で、それもダンジョンの難易度からして結構なレア装備じゃないかって……噂です」
ここまで言って、シリカは質問の有無を確認するように部屋を見渡す。アスナが手を挙げて問い掛けた。
「そこまで言われるほどの難易度、ってことはもう挑んでるパーティが複数いるの?」
「はい、NPCを最初に発見した人たちも含めて、挑んだって情報は結構出回ってるんですけど、まだクリアしたって情報はないみたいで」
「それだけ沢山パーティが挑んで未だにクリアできてないってことは……」
「古代級は勿論だけど、伝説級の装備が報酬になってる可能性も十分ある、って訳だよな」
サチのつぶやきを受け取る形で、キリトが結んだ。成程、そんな噂付きの短剣なら、シリカが興味を持つのも無理はない。自分自身でも、未踏破のダンジョンと言う響きに興味を引かれているのを自覚
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ