MR編
百五十二話 竜使いの悩み事
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も仲よさげにしている彼女とどうして学校が始まってから……下手をするとSAO時代からこれまで全く親交が無かったのか、今になって見ると不思議でならない。
「で、なんだっけ……そうそう、消耗品の買い物してて、たまたま通りかかったんだ〜、そしたら見知った子がカフェで突っ伏してウンウン唸ってたから、ちょっと様子を見に、ね?」
そんな彼女の思考は、アイリの一言で一度中断された。やや探るように、彼女は聞き返す。
「そ、そんなに唸ってましたか?」
「結構ね〜、カフェテラスの外にいた私に聞こえるくらいには大きな声だったよ?」
「うぅ〜」
それは、やや、いやかなり恥ずかしい。少女が一人カフェテラスで唸り声を上げているなど、周囲の人間からすれば不審以外の何物でもないだろう。もしかするとさっきから周囲の席に誰も座っていないのはそう言う事か……?
「で、どうしたの?何か困りごと?」
「え、あ、いえ……実はちょっと、素材集めに手間取ってまして……」
「ありゃ、そりゃ大変だ。いつもソロでやってるの?」
「その、普段は、リズさん達に手伝ってもらうんですけど……」
そう、普段であれば、リズとリーファと、あと一人、ふわふわとした性格の、男口調の友人に手伝ってもらうところなのだが、ここ数日は少々それぞれ予定があり、結局の所シリカ一人での狩りになってしまっているのが現状なのだ。
「成程ねぇ……ちなみに、何集めてるの?」
「これなんですけど……」
「どれどれ〜?」
必要なアイテムと、入手先の一覧を書いたテキストウィンドウを見せると、ざっと目を通した後で、アイリは先ほどとは違う意味で苦笑を浮かべた。
「お、多いね……こんなに使うの?」
「はい、ピナが……食べちゃうんです」
「キュルゥ?」
「あぁ〜、成程、この子がかぁ、これは確かに大変だぁ……」
頤に軽く手を当てて、ふむん、と一度アイリは嘆息しながらウィンドウをスクロールする。そして不意に、ポンッと手を叩いた。
「よっし、それじゃ手伝うよ!いつもの友達の代わりにはならないかもしれないけどね!」
「え、えぇっ!?で、でもアイリさんのご都合とか」
「このリストのいくつかは、私も欲しいと思ってた素材なの、だから、つーいーで!」
「え、えぇっと……」
言いながら既にアイテムを確認し始め、やる気満々なアイリにたいして、いきなりの提案で頭の整理が追いつかないシリカは戸惑う、が……。
「それに、さ?ALOにきて、リョウとかヤミ、シノンとはよく一緒に遊んでるけど、シリカちゃんとか、キリト君家メンバーと遊んだの、この前のボス戦で初めてレイド組んだくらいだったでしょ?でも凄く楽しかったから、シリカちゃんたちとももっと仲良くなりたいなって思ってたのもあるんだよ、だから、それも含めて……ダメ?」
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