最終話 エクスマキナ
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
害者、時間の経過が全て消え去っており何事も無かった世界へと収束していった。
「アガガ……ナガガ???」
ただ一つ例外を除いて……
九尾のドロドロとした膨張した腕や腰を引き摺りながらマダラとはかけ離れた姿となってしまった黒ゼツがサソリが出現したビルの横を這いずりながら近づいてきた。
「限定月読……解除だな」
「??ウウガ!?」
「これでもうちは一族に関しては調べてあってな……運命さえも変える力が存在することも知っていた。マダラを復活させるのを逆手に取ってお前に術を掛ける事が出来ないかとかな」
「!?ッ」
サソリはわざと穢土転生体となる事を選んだが写輪眼や輪廻眼は幻術に掛けるのが本業であり、マダラと真っ向勝負をするのは称賛が薄い。
そこで黒ゼツの思考を読み取ってそのように振る舞う。うまい具合に相手を打ちのめせるのが理想だと言う考えに嵌らせてそこを幻術に掛けた。
幻術空間に生み出した架空の学園世界に御坂達ごとコピーして置いておけば力に己惚れる黒ゼツは持ってこいだからだ。
だがそれでもマダラの身体を持って来られて対処の仕様がないので幻術空間へと閉じ込めて時間を稼いで貰って『あれ』の移行をしていてそれが今しがた終わった所であったのだ。
「……ヘバ」
「確か瞳術では自分に取って都合の悪い現実を幻術で移し替えて自分に取って都合の良い現実はそのままになるのがあったな……お前のような醜い代物はこちらから御断りだな」
僅かに残った理性で黒ゼツは暴れだすがサソリは掌の歯車を回して筒を取り出すと火遁の術を放出して太った黒ゼツを燃やしていき、腕を回転させて刀を取り出すと最後の介錯の為に間合いを詰めて黒ゼツの頭部を落としに掛かった。
だが……
ドスッ!!?
分裂していた黒ゼツがサソリの弱点である心の臓を背後からスライム状に伸ばした腕で貫通させて握りつぶした。
「ハァハァ……マ、マサか貴様ガココ迄ヤルトハナ……ダガコレデ終ワリダナ……マタヤリナオシダ!貴様ノ身体ヲ使ッテナ!!」
更に力を入れて黒い塊をサソリの中に浸透させて行こうとする黒ゼツ。しかし直後にチャクラの乱す制御棒を巻物から取り出して目の目にいる太った黒ゼツと背中に張り付いている黒ゼツに自分の身体ごと突き刺した。
「!?力ガ……」
「あと40秒……」
「ア?」
「あと40秒だったな……ゼツ。それが過ぎたらオレに勝ち目は無かった」
サソリはクルリと振り返ると万華鏡写輪眼の片目を閉じて冷たく見下した。
ナ、何故……コイツハ片目ヲ閉ジテイル?
嫌な予感が二人の黒ゼツの前を通り過ぎて行った。それは戦争の歴史で最も戦果を上げたとされる最強幻術の存在だった。
その考えが過る寸前にグニャリと世界が歪み出して、制御棒に刺された黒ゼツだけが動けずにもがいていた。
壁伝
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ