暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
最終章:夢を追い続けて
第67話「足止めの戦い4」
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ろう。
 属性も完璧じゃない。相性や状況によってはこのように柔術であっさり勝てる。

「っ……あー、くそ。負けた、か……」

「……の、割には普通に喋るじゃんか……」

「バッカ。空元気だこんなもん」

 正直、私も満身創痍だ。
 ブレードの支えがなければ、今にも倒れてしまいそうなぐらいに。

「……とりあえず、拘束させてもらうよ」

「負けたんだ。文句は言わないさ」

 痛い体に鞭を打ち、何とかオータムを拘束する。
 すると、皆も勝ったのか集まってきていた。

「皆……」

「ちょっ、マドカ、ボロボロじゃんか!?」

 駆け寄ってきたシャルに、体を心配される。
 まぁ、一番ダメージが大きいのは私だしね。

「まぁね……。ちょっと、このまま追いかけるのは厳しいかな……」

「……そうみたいだね……」

 見れば、楯無さんとかも小さい傷を負っている。
 ……まだ戦えるのは、シャルとセシリア……。
 後は、少し休んで回復した簪とラウラぐらいか……。

「……少し、休みましょう」

「え、でも……!」

 楯無さんの言葉に、鈴が反発する。
 確かに、早く秋兄たちの助けになりたいのは分かる。
 でも……。

「……今行った所で、邪魔になるだけだよ」

「っ……それも、そうね……」

 多分、冬姉は両親と、箒は束さんと、そして、秋兄は桜さんと戦っている。
 ……その戦いを邪魔する事はできない。

「(……頑張って……)」

 だから、私はまだ戦っているであろう皆に、そう祈るしかなかった。










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