最終章:夢を追い続けて
第67話「足止めの戦い4」
[7/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
押されるけど、即座に回り込むように動く。
「っ……!」
“ズキリ”と、頭が痛む。
土壇場で四属性を宿すという荒業をやっている反動だ。
……でも、それがどうしたと言うの?
「ぁああっ!!」
「っ!がぁっ!」
未だに“力”では“土”を極めたオータムには勝てない。
だから、私はスピードで翻弄する。
「っ、ぁあっ!」
「ぐっ……!らぁっ!!」
オータムの攻撃を躱し、反撃を叩き込む。
それをオータムはブレードで受け止め、弾く。
「っ!」
「まだまだぁ!!」
避ける。避ける。避ける。
“水”と“風”のおかげで、私の回避能力は非常に高い。
そこへ、他の二属性も宿す事で相乗効果が働き、さらに力が増す。
このおかげで、四属性を宿してからはオータムからダメージを受けていない。
「くっ……!」
……その代わり、負担によって痛みが蓄積していく。
私が倒れるのは時間の問題だろう。
……でも……!
「はぁぁあっ!!」
「なっ……!?がぁっ!」
ブレードを繰り出し、それをオータムが防ぐ。
ぶつけ合った反動を利用し、横に回り込む。
即座に脚を踏み込み、ブレードを振るう。
万全の体勢で防御出来なかったオータムは、防ぎきれずに後退する。
「まだっ!」
“土”の力で踏み込み、“風”の力で一気に間合いを詰める。
阻止に繰り出された攻撃を“水”の力で避け、“火”の力で攻撃する!
―――“羅刹”
「ぬ、ぐ、ぉおお!?」
「ぁあああああっ!!」
渾身の一撃が、オータムを防御の上から吹き飛ばす。
……後、少し……!
「っ、がっ……!?」
その瞬間、頭をトンカチで殴られたような痛みが走る。
まずい……!
「ぐ、ぅ、ぁっ……!」
四属性を一遍に宿した反動が、ここでくる。
宿していた力は全て掻き消え、私はその場で膝を付いてしまう。
「ぐ、ぅぅぅ……!」
頭だけじゃない。全身が痛い。
幸い、痛みを感じると同時にこの状態に陥ったから、痛みも一時的なものだろう。
後遺症として残る事はなさそうだけど……。
「っ、ぁ……!はぁ、はぁ、はぁ……!」
「オー、タム……!」
吹き飛ばされたオータムが、ブレードを支えに戻ってくる。
「……はっ、オレの、勝ちだな……!」
「ま、まだ……!」
このままだと負ける。そうなる訳にはいかない。
確かに、足止めの戦いでしかないこの勝負は、勝ち負けはあまり関係ない。
これは、単純な感情。
……ただ、“負けたくない”……!!
「ぁあっ!!」
ブレードを支えに、無理
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ