最終章:夢を追い続けて
第67話「足止めの戦い4」
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も信じられなかった。
……シャル達からの流れ弾が、トーレの拳に当たるなんて。
「マジ、かよ……」
「偶然も、良い所ね……」
“結論”はあたしの負けでも、“結果”は逆だった。
トーレは手にグローブを付けていた。
そのグローブは、ここの人達が作った特別性だからか、相当丈夫だったようだ。
だから、流れ弾で傷は負っていない。
……負っていないけど、弾かれた。そして、あたしの拳が届いたのだ。
「くっ……」
「……あたしの勝ちよ。……尤も、マグレだけどね」
トーレは膝を付き、そのまま倒れ込んだ。
そして、起き上がる事はなかった。
「は、ぁ……」
本当に、末恐ろしいわね。
もしあたしが胡散臭い神父に八極拳を教わらなかったら、既に負けていた。
教えてくれた神父に感謝……したくないわね。あんな奴に。
=楯無side=
「はっ!」
「シッ……!」
振るった小太刀が、空ぶる。
そして、代わりに迫りくるブレードを、ギリギリで躱す。
「(っ、離れてはダメ!)」
追撃のブレードを躱すと、次に銃で狙われる。
でも、下がっていては絶対に勝てない。
だから、私は横に避け、スコールを中心に円を描くように銃弾を避けた。
「はっ!」
「甘いわ!」
下からの切り上げを、上体を逸らす事で避けられる。
すぐに斬り返しで横薙ぎに振るうも、ブレードで受け流される。
そこからさらに蹴りを放っても、手で受け止められた。
「(間に合わない!カウンターを封じるまでは行っても、当てられない!)」
さっきまでと違って、私はカウンターをされていない。
それは、私自身がカウンターを封じるように立ち回っているからだ。
……いや、正しくは、そう立ち回るのが限界だからだ。
「………」
「………」
……これでは、千日手。
いや、このままでは私の体力が先に尽きる。
「はぁっ!」
「馬鹿の一つ覚えのような攻撃ね」
「まだよ!」
確かに攻撃は通じない。
けど、同時に攻め続ければ何とか拮抗する。
後は……。
「(今!)」
チュン!
「っ!?」
スコールの背後を確認し、タイミングを何とか合わせる。
私が攻撃を繰り出し、それを受け流した直後に流れ弾が飛んでくる。
当たりはしなかったものの、それに一瞬だけ動きを硬直するスコ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ