ペルソナ3
1988話
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にこのペルソナ世界の魔法にはかなりの興味がある。……まぁ、混沌精霊になったおかげで、俺も呪文の詠唱は必要なくなったのだが。
「死神、お前は……」
そう呼び掛けた瞬間、首を捻って自分の背中に生えていた羽根を見ていた死神が、こちらに視線を向けてくる。
『刈り取る者』
そう、理解した。
声を掛けられたのではなく、サーヴァントだった時に使えた念話の類でも、ましてやパクティオーカードを使った念話でもない。
それ以外の、何か。
唐突に頭の中で死神の……いや、刈り取る者の言葉を理解したというのが正しい。
今の声……もしくは現象は、間違いなく目の前の存在がやったのだと、何故かそれが分かった。
もしくは、これもまた召喚の契約を結んだからこそ分かった事なのか。
「刈り取る者、か。……それこそ死神と呼び方は一緒のような気がするけどな。まぁ、いい。お前が刈り取る者と呼んで欲しいというのであれば、こっちもそれに応えよう。別に、どうしてもお前を死神と呼びたい訳じゃないしな」
そう言うも、刈り取る者は特に何を言うでもなく、黙って俺の言葉を聞いているだけだ。
その後、何度か刈り取る者に言葉を発せさせようとするものの、結局どうしても喋る事はない。
厄介だが、それでも言葉を発さないだけで、こっちの言葉はしっかり理解している様子を見る限り、致命的という訳でもない。
そもそもの話、言葉を話す事が出来ないというのであれば、それこそ同じ召喚獣のグリも、鳴き声を発する事は出来ても、言葉を発する事は出来ないのだから。
そうして刈り取る者に言葉を発せさせるのを諦めると、改めて俺は羽根を持つ刈り取る者に視線を向ける。
「それで、俺達は影時間を終わらせようとしているんだが、そうなった場合、お前はどうなる? もしかして、そのまま消滅するのか?」
一応シャドウの存在はかなり昔からこの世界に存在していたらしいので、別に影時間がなくなったからといって、シャドウも消えるという訳ではないと思うのだが。
それでも疑問や不安は抱いて尋ねる。
「……」
そんな俺の言葉に、刈り取る者は無言のままで近づいてくる。
敵対する気がないというのは、その様子を見れば明らかだ。
刈り取る者は、銃身の長い拳銃を持ちながら俺の側に来て……そして後ろに回ると、不意に俺の影にその身体を沈めていった。
「……は?」
俺の口から出たのは、そんな間の抜けた声。
いや、刈り取る者の種族がシャドウだというのは知っているし、俺は影のゲートを使った転移魔法を得意としている。ついでに言えば、俺が率いている国はシャドウミラーだ。
だが……それでも、まさかこうして刈り取る者が俺の影に入るようになるとは思わなかった。
「刈り取る
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