第九十五話 宴の後で
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「グリンメルスハウゼン閣下は、フリードリヒ4世が大公時代に侍従武官をしていて、
口には出せない事のお世話をしていたそうですからね、そのことも関係しているのでは?」
「それだ、自分の腹心だからと地位を与える、此のどこが臣民の為になるといえるのか聞いてみたいモノだ。それにいきなり不正を暴いてガス抜きのつもりだろうが平民はだませても俺はだません。結局は単なる人気取りじゃないか」
「ラインハルト様、お声が大きいです」
「心配するな、外では言わないさ」
「しかもあの老いぼれは、宴中も居眠りばかりしていたじゃないか。噂に聞くと仕事中も総監室で居眠りをして、副総監と副官が仕事をしているそうじゃないか。あんな老いぼれは生きているだけで酸素の浪費でしかない。さっさと引退してしまえば晩節を穢さずに済むモノを」
キルヒアイスは、少々言い過ぎじゃないかと思いながら溜息をつくのであった。
「今回は、大変でしたが、少しでもアンネローゼ様とお話出来たのですから良しと致しましょう」
「キルヒアイスだけだ」
「再来週には館でお会いできるのですから、我慢致しましょう」
ラインハルトはキルヒアイスを見ながら、冗談を言おうと思った。
「キルヒアイス、再来週は俺だけで姉上の所に行くからな」
「ラインハルト様・・・・」
「冗談だ」
幼年学校の夜は更けていく。
■オーディン リヒテンラーデ侯爵邸
エルフリーデがにこやかに自宅へ帰宅してきた。
それをリヒテンラーデ侯が孫を見るような目でにこやかに見ている。
「大叔父様ただ今戻りました」
「エリー、お爺様で良いのだよ」
「すみません、お爺様」
「所で殿下のお食事会は如何であったかな」
「皇帝陛下がいらっしゃいまして、お料理を食べて頂きました」
「なんと陛下が、それは恐れ多いことだ」
「陛下がズーッとテレーゼ様のお友達でいて欲しいと、仰いました」
「それは、名誉なことだぞ。確と肝に銘じることだぞ」
「はい、お爺様」
「他には何か有ったかな?」
「お爺様、フリーデグット・フォン・エッシェンバッハ様に更にお近づきになりました」
「ふむ。エッシェンバッハの孫じゃな」
「はいそうです」
「エリーはフレーデグットを好いて居るのか?」
エルフリーデはそう言われて頬を赤くする。
「よいよい、よい事じゃ」
「お爺様・・・」
「エリーが幸せになるなら、エッシェンバッハに話しても良いぞ」
エルフリーデがもの凄い力を入れて返事をする。
「お爺様、是非お願いします」
リヒテンラーデ侯は、その返事を聞いて、オドオドしていたこの子も、明るい子になったな此もテレーゼ様のお陰やかもしれんなと考えながら、次期宇宙艦隊司令長官と誼を結んでおくのも良いこ
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