Lv62 浄化の結界
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ーさん。私も戦いますわよ。貴方が戦うというのに、私だけ安全な所で見ているわけにはいきませんわ」
「私も戦います。今まで逃げてばかりでしたけど、もう逃げたくはないです」
フィオナ王女とアーシャさん、サナちゃんは覚悟を決めたような意志の強い目をしていた。
「わかりました。ですが、無理は禁物ですよ。3人は後衛に回って、魔法で俺達を援護して下さい」
3人は真剣な表情でコクリと頷く。
そんな中、アルシェス王子が弱々しく、ボソリと言葉を発したのである。
「じゃ、じゃあ……僕は君の言う通り、後ろで見守らせてもらうよ」
「それで構いませんよ。ですが、その前に……」
俺はそこで魔導の手を使い、アルシェス王子の眼鏡を外しておいた。
「あ!? ……僕の眼鏡が」
国王がサークレットで操られていた可能性があるので、これはその為の予防措置であった。
(この眼鏡がそうかどうかはわからないが、今は少しでも、懸念を取り除いておくに越したことはない……)
眼鏡を回収したところで、俺は一応、アルシェス王子に謝罪しておいた。
「すいません、アルシェス王子……今は緊急事態ですので、この眼鏡は預からせてもらいます」
「え、でも……」
「理由は、この戦いが終わったら、お話しします。では、下がってください」
「わ、わかったよ……じゃあ、頑張ってくれたまえ」
そしてアルシェス王子は、そそくさと戦列を離れていったのである。
(逃げ足、早ッ! ……まぁいっか。さて、では始めるとしよう)
俺は魔光の剣に魔力を籠め、ライトニングセーバーを発動した。
「行きましょう、アヴェル王子」
「ええ」――
俺はアヴェル王子達と共に、アシュレイアへと慎重に近づいていった。
と、ここで、アシュレイアは苦虫を噛み潰したような表情になり、レヴァンに指示を出したのである。
【チッ……仕方がない。レヴァン! 計画変更だッ。あの杖を使い、奴等の相手をしてやれ!】
【ハッ、アシュレイア様】
レヴァンは返事をすると、俺達の前に立ち塞がり、歪な形をした黒い杖を取り出した。
その杖は岩のように表面がゴツゴツしており、先端にはソフトボール大の深紫色の玉が付いていた。
見るからに邪悪な意思を感じる杖である。恐らくこれが、アシュレイアが言う『あの杖』なのだろう。
俺達はそこで歩みを止め、武器を構える。
するとレヴァンは、そんな俺達を見て、歪んだ笑みを浮かべたのである。
【クックックッ……ここからは、私が諸君等の相手をしよう】
アヴェル王子は声を荒げた。
「我等を前に、貴様だけで何が出来るというのだッ! この裏切り者がッ!」
【それができるんですよ。その代わり……私はもう、この世界の民ではなくなってしまいますがね。論より証拠です。我が転生した姿をとくと目
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