Lv62 浄化の結界
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ともに出来ないぞ……)
俺はそこでアシュレイアに視線を向け、奴の出方を窺った。
するとアシュレイアは、悠々とした足取りで不気味な玉座に歩み寄り、そこに腰を下ろしたのである。
(なんだ……なぜ椅子に腰かける。なにをするつもりだ……)
レヴァンはそこで玉座の脇に控え、跪いた。
主従の関係がしっかりとできているようだ。
まぁそれはさておき、腰を下ろしたアシュレイアは、俺達に視線を向け、優雅に話を始めた。
【さて……このまま、身動きの出来ないお前達を始末しても構わんが……その前に1つだけ、確認をしておくとしよう】
アヴェル王子が声を荒げる。
「か、確認だとッ! 今更、何を確認するというのだ!」
【フッ、貴様に用はない。私が用があるのは……コータロー……お前だ】
「俺に用……なんだ、一体?」
【このまま死んでは、後悔もできぬだろうからな……今の内に訊いておこう。コータローよ……私に仕える気はないか? お前ほどの者をみすみす殺してしまうのは、少々、勿体無いのでな。こちらに寝返る気があるのならば、それ相応の椅子は私が用意しよう】
これを聞き、ドラクエ1を思い出したのは言うまでもない。
(正直、この展開は予想してなかったが……今の状況じゃ、戦闘は不味い。とりあえず、交渉はするとしよう)
俺はなるべく平静を装いながら、奴の勧誘に付き合う事にした。
「へぇ……ちなみに、どんな椅子を用意してくれるというんだ?」
【お前には、我が参謀としての地位を用意しよう。どうだ、悪い話ではあるまい】
「確かに……そんな悪い話ではないね。でも、いいのかい。魔物でないモノを招き入れて」
【フッ……私はそんな事には拘らぬ。私に忠誠を誓う者は、広く受け入れるつもりだ。其方のような、この世界の民でもな】
「そうか。じゃあ、どうするかなぁ……」
と、その直後、アーシャさんのお叱りの声が聞こえてきたのである。
「コ、コータローさん……貴方、何を言ってるんですの! 魔物の元になんて行かせませんわよ! 目を覚ましなさいッ!」
続いて他の皆も。
「コータローさんッ! ここにきて何を言ってるんですかッ!」
「おい、コータロー! 何、馬鹿な事を言ってる!」
「気でも違ったか、コータローさんッ!」
この反応は当然だろう。
まぁそれはさておき、俺は皆を無視して話を続けた。
「返事をする前に、幾つか聞きたい事がある」
【ほう……申してみよ】
「以前、ヴィゴールが、アンタの事を魔の世界の大公と言っていたが、他にも大公はいるのかい?」
【フッ……おかしなことを聞いてくる奴だ。が、まぁいい。答えてやろう。お前の言う通り、サンミュトラウスには私を含め、5名の大公がいる。それぞれが、サンミュトラウスの各地域を支配する王だ】
「というこ
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