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魔法科高校の劣等生 〜極炎の紅姫〜
風紀委員会
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もなかなかのものだった。不知火はとっておきの技も使える」
とっておきの技、というのはもちろん術式解体のことだろう。
「それでも心配なら、お前が森崎についてやれ」
「……やめておきます」
「よろしい。では早速巡回を始めてくれ。レコーダーを忘れるなよ。
司波、不知火、森崎についてはあたしが説明する。
他のものは、出動!」
全員が一斉に立ち上がり、握り込んだ右手で左胸を叩いた。
どうやらこれは風紀委員の敬礼らしい。
その後三人は、摩利から腕章と薄型のビデオレコーダーを受け取り、風紀委員会の通信コードを携帯端末に受信した。
「報告の際は必ずこのコードを使用しろ。こちらからの連絡もこのコードを通して行う。
さて、CADについてだ。風紀委員はCADの学内携行が許可されている。しかし不正が発覚した場合は通常よりも厳重な罰則が課せられるから、甘く見ないことだ」
「質問があります」
「許可する」
「CADは委員会のを使用してもいいでしょうか」
達也のこの質問は、摩利にとって予想外のものだったらしく、答えが返ってくるまでに短い間があった。
「……それは構わないが、あれは旧式だぞ?」
「旧式ですがエキスパート仕様の高級品ですよ、あれは」
「そうだったのか……。まぁいい。どうせ今まで埃をかぶっていた代物だ。好きに使ってくれ」
「では、この二機をお借りします」
「二機?本当に面白いやつだな、君は」
ククッと笑う摩利、そして二機のCADを腕に巻く達也を見て、森崎は顔をしかめるのだった。
「おい」
部活連に行くという摩利と別れた後、深紅と達也は森崎に呼び止められた。
無視したいのを我慢して、振り返る。
「なんだ」
「なに?」
「なんのつもりだ、貴様。CADの二機同時操作なんて、二科生であるお前ごときにできるわけないだろう」
「アドバイスのつもりか?余裕だな森崎」
「……っ!はったりを利かせて風紀委員会に取り入ったんだろうが今回は失敗したな。
この前は油断したが、次は絶対に一科生と二科生の格の違いを見せつけてやる!」
森崎のこの言葉に、深紅はバカにするように鼻を鳴らした。
「なにがおかしい!!」
「あなたのガキっぽさが、よ」
「なにぃ!!」
顔を真っ赤にし、今にも掴みかかって来そうな森崎を冷笑し、深紅は言い放った。
「次がある、と思えるなんて幸せね。
戦場に次はないよ?油断、失敗イコール死。これを覚えておきなさい」
いつもは大体穏やかな深紅の口調が、冷たく、鋭くなっている。
その後達也に、行こうと促してその場を去った。
青いを通り越し、蒼白になった森崎を置いて。
「あースッキリしたっ」
「随分容赦のない言葉だったな」
晴れ晴れとした表情を浮かべる深紅に、達也が若干の呆れを含ませながら笑
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