九つの星
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「レオンを一度離れさせてくれ」
「なら俺が・・・」
「僕が行くよ〜!!」
流星で天海に戦いを挑むにはレオンが邪魔になってしまう。そこに飛んできたセシリーが事情を察し、レオンに飛んでいく。
「ハァッ!!」
「「!?」」
上空から聞こえてきた声にそちらを見上げたレオンと天海。そこにはラウルに持たれていたサクラが魔法陣を展開しており、二人めがけて武器が降り注ぐ。
「レオン!!」
「セシリー!!おわっ!!」
二人ともサクラの攻撃を避けようとしたところでセシリーがレオンを捕まえてその場から飛び去る。天海のみが残された格好になったが、彼は武器の間を縫って攻撃範囲から逃れる。
「二人が離れたぞ!!」
「流星!!」
それを見て動き出したジェラール。流れ星に近い速度で動ける彼のその魔法により、天海との距離を一瞬で詰める。
「ほぅ、まだこんな奴がいるのか」
自身に挑んでくる青年を見て嬉しそうな顔をする天海。ジェラールは彼に蹴りを放つがあっさり回避される。しかし、それこそが彼の狙いだった。
「食らえ。九雷星!!」
九本の雷の剣を生み出すと、後退していた天海めがけてそれを降り下ろす。天体魔法を使う彼のそれは、まさしく隕石に近い威力があった。
「七つの星に裁かれよ!!七星剣!!」
九雷星を受けたことでバランスを崩していた天海に追撃を喰らわせる。隕石に相当するとされるその一打により、地面は大きく崩れていた。
「やったか?」
「いえ・・・これは・・・」
煙に包まれて敵の姿が見えない。やっつけたのかと思い視線を注ぐが、煙が晴れて見えてきたその姿は一切の傷を負っていなかった。
「惜しかったが、まだ足りないな」
「バカな・・・」
九つの星に七つの星・・・自慢の攻撃さえも受け流されてしまったことに動揺を隠せないジェラール。その時常に不敵な笑みを浮かべていた天海の顔が、少しずつ険しいものになっているのを、水竜は見逃さなかった。
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