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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
九つの星
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。何をされるのかわからない少女たちは怯えていると、アイリーンは背を向ける。

「冗談よ」

それを聞いてホッと一息。気持ちが落ち着いてきたアイリーンは雪が舞い降る空を見上げ、口を開いた。

「二人の天女は一人の男をめぐって争ったらしいの。素敵なお話・・・素敵なお話だけど、ここは少し寒いわね」

そう言って彼女が杖で地面を着くと、雪で白く覆われたそれが一変した。雪が消え地面が見え始め、草木が生えてくる。さらには花まで咲き乱れ、冬景色が春の世界へと変化した。

「わーい!!さすがアイリーン様ぁ!!」
「あったかい・・・」

花が舞う草原と化した霊峰ゾニア。それにジュリエットは駆け回り、ハイネはボソリと感想を呟く。

「さぁ、楽しませてくれるのかしら?妖精の尻尾(フェアリーテイル)

















「なんだこれ・・・」
「辺りが・・・」

寒かった世界が変わったことに驚きを隠せないでいるセイバーと天馬の連合軍。アルバレスの兵隊たちも驚愕していると、突然彼らがドラゴンによって打ち上げられた。

「なんだありゃ!?」
「ドラゴン・・・じゃない!!」

ドラゴンと思われたそれは魔力で出来上がった竜であり、本物ではなかった。その魔力の竜から降りてきたのは、金色の髪をしたイシュガル最強と呼ばれる男。

「ゴッドセレナ!!ゴッド降臨!!これ以上好きにはさせないぜ」

部下たちの多くが削られたことで姿を現したスプリガン16(セーズ)。ゴッドセレナの奥には、ブラッドマンの姿もあった。

「今日は戦ってくれるよな?滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)
「残念だが、そうはいかねぇんだよな」

スティングたち三大竜と戦おうと考えていたゴッドセレナだったが、彼の前に立ちふさがったのは赤いハットを被った長髪の男と、緑の髪をした図体のいい男。

「あ?お前らが相手すんの?」
「そう記憶しておいてくれて構わないよ」

昨日の作戦通りに動き出したルーファスとオルガ。一方ブラッドマンの方にも、トライメンズが立ち塞がる。

「ここから先には行かせないよ」
「僕たちが相手だ」
「別に、お前のために来たんじゃねぇんだからな」

それぞれが作戦通りの相手に着いたことで三大竜は先へと進んでいけた。するとそこに、やって来る見覚えのある男。

「わざわざそっちから来やがったな」
「ずいぶん騒いでたから、黙らせないといけないからね」

そうは言いながらもあくびをしている彼はとてもやる気があるようには見えない。だが、そんな彼に突進していく一人の男がいた。

「食らいな!!」

ナイトメアドライブを駆使して速度を上げたグラシアンは彼に拳を叩き込もうとした。
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