ペルソナ3
1986話
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あえず、これで安心か? ほら、これでも飲んで落ち着け」
廊下にあった椅子に座る美鶴に、空間倉庫から取り出したペットボトルのお茶を渡す。
この世界で買って空間倉庫に収納しておいたものなので、実は他の世界の代物です……といった訳ではない。
もしこれを飲んでいるのを誰かに見られて、その人物がペットボトル飲料愛好家だったりしても、特に問題はない筈だ。……まぁ、そんな可能性がどれだけ低いのかは、それこそ考えるまでもないだろうが。
「ああ、ありがとう」
美鶴はペットボトルのお茶を受け取ると、キャップを開けて口に運ぶ。
何だかんだと、夏のこの状況で色々と動き回った為だろう。ましてや、美鶴の性格から考えて、俺が荒垣を連れてくるのにも色々と心配はしていただろう。
かなり喉が渇いていたらしく、一口飲み、二口、三口、四口……といった風にお茶を飲んでいく。
……どうやら、俺の予想以上に喉が渇いていたらしい。
「まさか……って展開だったな」
美鶴がペットボトルの半分程を飲み干し、ようやく落ち着いたのを見て、そう呟く。
「そうだな。散々な目に遭った。だが……」
言葉とは裏腹に、美鶴は口元に小さな笑みを浮かべ、言葉を続ける。
「そのおかげで、荒垣を助ける事が出来たのは事実だ。……違うか?」
「それは否定しない」
実際、もし俺達があの時にあの辺りにいなければ、荒垣を殴ったという男の自慢話を聞くような事もなかったのだ。
そうなれば、ゴミに埋まっている荒垣の存在に気が付くような事もなく、あのまま……下手をすれば、街中で暴走したペルソナが暴れ回るような事にすらなっていただろう。
そう考えれば、やはり俺達は色々な意味で運が良かったと言っても、間違いではないと思う。
「それでも、出来れば美鶴とのデートは、邪魔もなしにゆっくりと楽しみたかったところだな」
「……デ、デ、デ、デート!?」
普段は凜々しいと表現するのが相応しい美鶴の顔が、急激に赤くなっていく。
いや、本当に美鶴は男女関係に弱いな。
「まぁ、男と女が2人で一緒に遊びに行ったのは間違いないし、一応今日の行為はデートと表現しても間違ってはいないんじゃないか? 特に、俺達の場合は待ち合わせして、映画館で映画を見て、ファミレスで一緒に食事をして、ウィンドウショッピングをしたんだから。……それと、草原にも一緒に行ったか。まぁ、その時は荒垣もいたけど」
世間一般でいう、あからさまなデート以外のなにものでもないだろう。
寧ろ、典型的なデートと表現しても、決して間違いではない筈だ。
もっとも、美鶴の性格を考えれば、デートと言っても素直に頷ける筈がないのは分かっていたが。
そもそもの話、桐条グループ総帥の娘である美鶴は、
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