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おぢばにおかえり
第四十四話 二人でお外に出てその四

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「どうしても車での行き来が多いから」
「電車よりもですか」
「ええ、広島の人でも車でおぢばに帰るから」
 奥華には広島の教会の人も多いです、私にしても広島の教会の人に知り合いがいたりします。
「多少の遠さでもよ」
「車ですか」
「おみちの人はね」 
 本当に車での移動が多いです、ですから教会や布教所にいますと車の免許が必要になります。
「本当に必須よ」
「わかりました、免許取るつもりでしたけれど」
「阿波野君も車の免許取るのね」
「そうします」
「頑張ってね、ただ」
 ここでふと気付いたことがありました。
「今のやり取りって何か」
「何ですか?」
「阿波野君が教会に入るみたいだけれど」
「頑張りますね」
「阿波野君のお家ってサラリーマンよね」
「そうですけれど」
 阿波野君はにこにことして私を見て言ってきます。
「駄目ですか?」
「いや、駄目じゃないけれど」
 またまた私を見ているのがわかりません、阿波野君はいつもこうだから余計い訳がわかりません。
 ですがそれでもです、教会も正直人手が足りなかったりするので住み込みになってくれると思って言いました。
「頑張ってね」
「そうさせてもらいますね」
「はい、宜しくお願いします」
「阿波野君はもう少し真面目だと」
 このことは心から思うことです。
「もっとよくなれるのに」
「もっとですか」
「ええ、もっとね」
 本当にこう思います、もう少しだけ真面目ならです。
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