第九十四話 お料理会 後編
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者の中で学友5人はラインハルトの噂を散々聞いている事と事前にテレーゼからの対策マニュアルを伝授されている為、芝居がかってラインハルト達に接しながら、嫌いなレタス料理ばかりを勧めている。
しかし皇帝陛下が美味しく食べている以上は食べなければ成らないので、嫌々ながら食べていた。
心の中では、レタスなんか滅んでしまえと思いながらも、顔には出さずに受け答えは続けていた。
逆にキルヒアイスにはアンネローゼの制作の料理が運ばれては勧められていて、両者の差が歴然としてきた。ラインハルトは、次第に辛そうな顔がにじみ出てきているのに対して、キルヒアイスは嬉しそうに食べているのであるから、他人が見てもはっきり判る状態になってきていた。
テレーゼは、陛下とグリンメルスハウゼンに進めた後は、ゲストのエリザベートやマルガレータの世話を焼くので2人には恐縮されていたが、にこやかに受け答えをして場を和ませていた。
その為に、ラインハルト以外の参加者からは気さくな皇女であると認識されて好感度を上げていた。
キルヒアイスもアンネローゼの料理を食べて居た為に上機嫌で普段ラインハルトが散々悪態をついているテレーゼ皇女に付いての文句が子供ならではの大げさな事ではないかと思い始めていた。
更に驚いたことに、陛下がお呼びであるとグリンメルスハウゼン子爵に言われたのである。
ラインハルト様の何か言いたそうな視線を浴びながら、
アンネローゼ様の隣りに座る陛下の前に進み出てると陛下からお言葉を賜った。
「ジークフリード、そちの父にはこの度の憲兵隊での活躍、誠に見事じゃ。
そちも成績優秀と聞く、父と同じく臣民のために頑張ってくれ」
驚きの言葉である、陛下の為とか帝国の為とか言われれば反論する気にもなるが、
臣民の為にと言われれば、最近の陛下の為され様を考えれば、
キルヒアイスは考えに混乱が生じるのであった。
その姿をアンネローゼが優しい微笑みで見つめていたのを、ラインハルトは見ながら、胸に何かもやもやしたモノが沸き上がるのを感じる事が出来た。しかし今は未だそれが何なのかは判らない状態である。
エルフリーデは、フリーデグットの所へ入り浸りで、自分が一生懸命真心込めて作った料理を食べて貰いながら、幸せな気持ちで一杯である、そしてこの人のお嫁さんになりたいと益々考えを強くし、帰ったら大叔父様に相談して、話を進めて貰おうと考えを纏めていた。
ランズベルク伯アルフレットは彼にしては珍しく大人しく食事を行っていた、
それは、装甲擲弾兵副総監オフレッサーに師事し教わった男は黙って寡黙な方が良いという事を実践しているからであった。そこへ陛下のお呼びが掛かり、お言葉を賜った。
「ランズベルク伯、そちは最近勉学に類い希なる努力を行っているそうじゃな」
「
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