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万華鏡の連鎖
銀河動乱
同盟軍の進撃
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「殿下、生命をお救いいただき、ありがとうございます!!」
「君が盾となり、私を護った事実は忘れぬ。
 感謝する、ヴァーリン」
 勇敢な地球人《テラナー》の掌を握り、頭を垂れる。
 オプフェトミン10cc注射後、内通者の唇は滑らかに動く。
 帝国最高顧問オース・ポドマー筆頭の裏切者、詭弁家が暴露された。

 艦隊副司令官(セカンド・マスター)、ロン・ギロン乗艦に緊急事態用帯域で連絡。
 一部始終の動画、音響を見せ善後策を練る。
 中央銀河帝国秘密情報部2課所属、宇宙偵察機008乗員も動員。
 部外秘の通信手段を駆使、ダル・カールル推薦の腕利き達に話を通す。
 潜宙艦マーカブ艦長サーン・エルドレット他、反逆者は殆ど帝都で捕えた。
 自白剤を駆使、反逆者が事実を語る模様も撮影。
 特S級非常事態と報じ皇帝代理ジャル・アーン、直属の幕僚達に確認を望む。
 ヤマト艦橋に冤罪と認め謝罪、ザース・アーン援護者を賞賛の映像が届く。

 フォマロート王国、ポラリス王国、ヘラクレス男爵領にも通報。
 ザース・アーン帰還、名誉回復を告げ艦隊決戦に備える。
 各国公使達は最強兵器ディスラプター実験、心理効果で戦争回避を要望。
 私も補佐、試射の準備を命じられた。

 自動走路に乗り皇帝代理と邂逅後、大帝襲撃の裏切者が散弾銃を連射。
 咄嗟に私の脚を掃い、横に跳躍した漢の腕を弾が掠める。
 倒れ際に腰の麻痺銃《パラライザー》を抜き、侵入者を射った。
 散弾に塗った毒と闘い、最悪の事態も覚悟の勇者は実験完遂を厳命。
 皇帝代理に第二皇太子指名後、昏睡状態に陥り意識回復の時は見通せない。

 宮廷直属の医師団達にも緘口令を敷いたが、情報は洩れた。
 多数の潜宙艦《ファントム》が現れ、帝国領で無差別襲撃を開始。
 各恒星王国群の領域《テリトリー》は避け、中立維持を勧める。

 已むを得ず銀河王宮最奥、時間地下庫に直行。
 見覚えの有る男が現れ、ニヤリと笑う。
「我が子孫よ、奢ってはならぬ!
 帝国最強の武器は使い方を誤れば、星界の壊滅も懸念される禁断の《パワー》!!
 銀河文明の存続が脅かされし刻のみ、我が創造せし究極兵器を用え!
 マゼラン星雲の精神寄生体、デルゴン貴族の如き侵略者《インベーダー》を撃滅せよ!!」
 伝説の発明王ブレン・バー、中央銀河帝国中興の祖が獅子吼。
 ディスラプター発明者の顔、3次元立体映像は真田志郎に酷似していた。

 暗黒星雲同盟軍は通常の艦隊決戦を選ばず、広く薄く艦艇を展開。
 非武装の輸送船も襲撃、主要航路で神出鬼没の機動戦を挑む。
 敵艦は闇《ダーク》航行、瞬間的な解除《リセット》を繰り返し護衛艦を翻弄。
 宇宙偵察機008同様、防御力削減を代償に優れた隠密性能を備え
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