第32話 トラブルメーカー
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今回の一連の事件に関しても君たちの働きには期待している」
「ふふ、失望させないように頑張らせてもらいますわ」
凄いなこの人……普通はさっきの軍人のように軍と関係のない者が活躍するのをいい気分がしない人だっているだろうに彼は寧ろ遊撃士協会の必要性を理解して尚且つ強力しようと言ったんだ。
「大佐……そろそろ定刻です」
「ああ、そうか」
男性の傍にいた女性がそう言った。どうやら時間を取らせてしまったらしい。
「そういえばまだ名乗っていなかったな。王国軍大佐、リシャールという。何かあったら連絡してくれたまえ」
リシャール大佐はそう言って部下の女性を引き連れて去っていった。気のせいかな、一瞬俺をジッと見ていたような気がしたが……まあ今はそんなことを気にしてる場合じゃないか。
「それにしても王国軍にも話が分かる人がいたのね、モルガン将軍やさっきの兵士みたいに遊撃士嫌いの人ばかりに会ってたから新鮮だわ」
「まあ軍人にも多くの考えを持った人がいるんだよ。それにしてもリシャール大佐か……あの若さで大佐だという事はかなり優秀な人物なんだろうね」
「中々のイケメンだったし私は嫌いじゃないわ、ああいう人」
エステルさん達もリシャール大佐にもいい印象を持ったようだ、その中でオリビエさんだけが何やら難しい顔をしていた。
「どうしたんですか、オリビエさん?珍しくまじめな顔をしてますけどリシャール大佐に何か思う事でもあったんですか?」
「いや、今のリシャール大佐なんだが……確かに中々の男ぶりではあるのは認めるが僕のライバルとしてはまだ役者不足だと思ってね。リート君もそう思わないかい?」
「はあ〜……あなたに真面目な回答を期待した俺が馬鹿でした……」
結局オリビエさんはオリビエさんだった。
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