第32話 トラブルメーカー
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えられても仕方ないことをしたのに笑って許してくれるとは……よし、決めた。
「エステルさん、皆さんは空賊について調査してるんですよね?」
「ええ、そうだけど……」
「俺も事件解決のために力にならせてくれませんか?」
「ええっ!?」
俺はエステルさん達に今回の事件の解決のために力になりたいとお願いした。本来なら目立つ行為はしないと言ったが流石にここまでしてもらっておいて何もしないとなれば西風の旅団として名が廃ってしまう、受けた借りは必ず返すのが西風流だ。
「お願いします!俺を助けてくださったメイベル市長に恩返しがしたいんです!」
「……どうする、シェラ姉?」
「駄目よ……と言いたい所だけどこの様子だと勝手に行動しそうだし案外近くにいてもらった方が監視出来ていいかもしれないわね。目を離していたらまた何か厄介ごとに巻き込まれてそうだし……」
うぐっ、トラブルメーカー扱いか……まあ実際その通りだし反論できない。
「ただし私たちのいう事は絶対に守ってもらうわ。それと無茶はしないこと、これらを守れるなら特別に許可します」
「わかりました!このリート!未熟ながらも八葉一刀流の技を持って皆さんを支援します!」
俺は太刀を手にして力強く答えた。
「それなら僕も君たちに協力させてくれないかな?こう見えてもアーツと銃の腕には自信があるんだ」
「えー、オリビエも来るの?」
「どうしますか、シェラさん?」
「そうね、放っておいたらまた勝手についてきそうだしあんたも監視しといたほうがいいわね。でもあんたもリート君のように私たちのいう事は守ってもらうわよ」
「わかったよ、美人からのお願いなら何でも聞くさ」
取りあえず話はまとまったので俺たちはメイベル市長に別れを告げてメイベル市長の自宅を後にした。
「エステルさん達の考えでは空賊のアジトは定期船ではいけない場所にあるんですよね?」
「うん、空賊たちが定期船を廃鉱に隠して態々何回も往復したのは定期船では入れない場所にアジトがあるからだと思うんだ」
「問題はそれがどこにあるのかが分からないって事なのよね」
ヨシュアさんの説明にシェラザードさんが補足する。確かにどんな所にあるか予想はできてもそれが実際どこにあるかは分からない。虱潰しに探そうとしてもボース地方はかなり広いし結構骨が折れそうだ。
「取りあえず今は昨晩起きた強盗事件の被害者たちに話を聞いていきましょう、何か重要な手掛かりが分かるかもしれないしね」
シェラザードさんの意見に全員が頷いた。強盗事件とはメイベル市長の話の途中で出てきたんだけどどうも昨晩にボースの南街区で大規模な強盗事件があったらしい。俺たちは直にボース南街区に向かい被害者
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