黒星団-ブラックスターズ-part6/Believe it or not?
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る以上は、どうあっても拭えないのだ。
とはいえ、シュウもテファのためにも舞踏会をちゃんと成功させたいだけに、今回の事件を解決して、コーヒーの提供を確実なものとしたいところである。バロッサ星人に脅されているのが事実でもブラックたちに自分の偽名を利用されるのは気持ちがよくない。
「…ねぇサイト。あの子たち、何かあったの?」
「まぁ、色々とね…」
シュウとテファ、マチルダたちの間にある妙な空気に、ジェシカは興味をそそられたのかサイトにそっと耳打ちしてきた。
最初は恋色沙汰か何かと一瞬期待したがそうでもないらしい。ならサイトが詳しそうなので声をかけたが、サイトも自分の口からそれを、無関係のジェシカにそれを気安く言うのも違うので適当に流すことにした。
まだそれよりも、シュウも本当なら、過去のトラウマもあって他者に頼るのをしぶりがちなのを押し殺して自分を頼ってきたのだ。なら、自分の選ぶべき道は一つしかない。
「…わかった。これ以上デルフを取られたからってあいつらに目くじらを立て続けても俺が悪者になるだけだ。俺もブラックさんたちを助ける。デルフを取り戻すためにも。
アニエスさん、構いませんか?」
「…まぁ、このまま我々だけで事件の解決は難しいところだからな。サイト、こちらからも引き続き協力を願う」
サイトも引き続き、今回の事件を解決すべくアニエスへの協力を継続する旨を示した。
「その代わりと言っては何ですけど、スカロン店長。あの人たちへのコーヒーの件の口添え、お願いしてもいいですか?」
「もちろんよ!ありがとうねサイトちゃん、あの子達をどうかお願いね!」
元妖精さんを助けるためならそのくらいの申し出を断る理由はないのだと、スカロンは喜んだ。一時はサイトが協力を渋るのではと不安ではあったものの、サイトはなんだかんだ助けを求めるとそれに応えてくれる良い子なのだとスカロンは再認識する。
「だが、もう一つ気になることがあるな。あのブラックという女性が言っていた、要求内容の…『エメラル鉱石』だったか?これはトリステインで産出できるもの…ではないんですか?」
サイトとシュウ、そしてマチルダが続けて協力する意思を示したところで、ブラックの要求から新たに浮かんだ懸念について、ムサシはアニエスに尋ねた。
「私は貴族の名を手にし今の地位を獲得して以来、この国に一層貢献できるよう、国の内情等には目を通しているが、さっきも言ったがエメラル鉱石とやらは聞いたことがない。まだ目を通していない情報があったのか、それとも奴らがでたらめを言っているだけなのか…」
元々平民でありながら、貴族の位と銃士隊の隊長としての地位を得たアニエスは、その地位に驕ることなく、従来通りの生まれながらの貴族たち以上の忠節を行動で示すべく、国内情報等について予習可能な分はしっかり予
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