黒星団-ブラックスターズ-part6/Believe it or not?
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ものではない』
ジャンバードの周囲をトリステイン軍の一個部隊や銃士隊が包囲している状況でありながらも全く動揺せず、ブラックは自分たちの優位性を態度で示していた。映像内でふんぞりかえるブラックを見て、目付きを鋭くしていた。
『トリステイン政府に告ぐ。我々の要求に応えるのだ。さもなければ…』
ブラックたち3人は、奥行きを見せようと道を開けるように左右に移動する。そこには、ブラックたちの後ろに控えていたもう一人の人物がいた。
それは、ブラックたちやシルバより幼く、ノヴァよりも2、3歳ほど年上らしい黒髪の少女であった。
「『サツキ』!」
ジェシカが、少女を見て思わず叫んだ。
「え?もしかしてあの子も…」
少女の名を呼び当てたジェシカを見て、テファがスカロンとジェシカに問うと、想像の通りだとスカロンが頷いてみせた。
「ええ、あの子もブラックちゃんたちの仲間だった子よ」
「でも、なんか様子が変だわ。あの子は元々大人しかったけど…なんって言うか今のあの子、まるで…
人形みたい」
ジェシカの言う通り、サツキと呼ばれた少女はなぜか意識がはっきりしていないのか、目が虚で首が斜め四十五度の方へ傾いている。
しかもブラックたちは驚く行動に出た。
『この少女の命の保証はできない』
ブラックがそこまで告げると、ノヴァが触手から形成した真っ赤な鎌を、サツキの首筋に近づける。
「な!?」
スカロンから仲間だと教えられた矢先に、その仲間であるはずのサツキに刃を向けるという光景にサイトやテファも、それ以上に彼女らと顔見知りだったスカロンがとジェシカたち魅惑の妖精亭の面々が絶句した。
「さっき僕たちの前に現れた時も、ああやって彼女を人質にとってきたせいで、僕とヤマワラワはジャンバードから追い出されたんだ」
当惑するサイトたちに、ムサシが苦い顔で説明した。流石の百戦錬磨のウルトラマンであるムサシでも、人質を取られる以上簡単に手を下せない。
「あなたたち、今何をしてるかわかってるの!?サツキちゃんはあなたたちの昔からの仲間だったじゃない!」
流石に黙ってもいられないと言う勢いで、スカロンはジャンバード内のブラックに向けて叫ぶが、ブラック達の耳には届いていないのかそれとも聞き流されたのか、構わずブラックは要求を告げた。
『ではこれよりトリステインには、この世界中に散らばるマジックアイテムをありったけの量に加え、この星に存在する高エネルギー鉱石を我々に譲渡してもらう。
その名は「エメラル鉱石」。それを我々に譲渡せよ。そうすればこの少女の命を奪わないことを約束しよう』
「エメラル鉱石?」
誰もが聞き慣れない単語を耳にしたようで、困惑が広がった。
「そのエメラル鉱石とはなんだ?何らかの鉱石のようだが、そんなものは聞いたことがないぞ
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