黒星団-ブラックスターズ-part6/Believe it or not?
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土くれのフーケを名乗ってマジックアイテム連続窃盗事件を起こしていたのは、かつて魅惑の妖精亭で働いていたブラック、シルバ、ノヴァの3人の女性であった。スカロンの呼びかけにも真相を明かさず、それどころかサイトからデルフをも奪い取って逃走。その直後、ムサシとヤマワラワが皆の下に現れ、ジャンバードが占拠されたという悪いニュースを聞くこととなった。
ムサシからその話を聞いたサイトは、トリスタニア郊外のジャンバード補完地点へ向かった。
その場は、ジャンバードの見張りを担当していたであろう兵たちが無数に倒れていた。ジャンバードを追われたムサシとヤマワラワと入れ替わる形で、後に応援に来た者たちによってジャンバードは包囲されているが、状況は思わしくなかった。
サイトたちもジャンバードの状況をその目で確かめるべく、ムサシたちを先導させてこの場に居合わせた。
「恐れ多くも始祖の方舟を占拠している者に告ぐ!無駄な抵抗はやめろ!我々は既に貴君らを包囲している!賊として討ち取られたくなければ速やかに武器を捨てて投降せよ!」
ジャンバードを包囲する隊長の投降勧告が飛ぶが、それに応えてジャンバードの内部を映し出す電子モニターが、突如としてジャンバードの真上に、包囲するトリステイン軍全員に見えるように現れた。
「な、なんだこれは!?」
魔法を基盤とする文化が浸透するこの世界では無縁の、未来的な機械文明の一端を目の当たりにしたトリステイン軍の面々に、困惑が広がる。
映像内では、先刻サイトたちの前に現れたブラック、シルバ、ノヴァの3人の姿があった。また、彼女たちの傍には虫眼鏡や箒、鐘、杖等、様々な種類のアイテムが山のように積み上がっていたり袋に詰め込まれたりしている。スカロンの店から盗まれた魅惑の妖精ビスチェも無造作に置かれていた。この国の各地から盗んだマジックアイテムだろう。こうして見せつけられる
と、まるで自分たちの力を誇示しているとも、こちらの不快感を煽り出してるようにも受け取れそうだ。
「奴自ら現れたようだな、隊長!すぐに…」
「待て。よく見ろ。あれは奴らがそのまま姿を見せたのではない。何らかの手段で始祖の方舟内部の景色をこちらに見せているだけに過ぎん」
銃士隊の隊員の一人が、映像内で姿を現したブラックを見て、隊長であるアニエスに進言するが、アニエスは待ったをかけた。アニエスの読み通り、あの映像はただの映像…虚像だ。攻撃したところで銃弾も魔法もすり抜けるだけだろう。
『だーっはっはっは!こちらブラッ…こほん、「土くれのフーケ」だ。その勧告は受け入れられない。それに状況がわかっていないのはそちらの方だ。この船は、これまで頂戴したトリステイン内の多数のマジックアイテム同様、既に私たちのものだ。活かすも壊すも私たちの意志次第、お前たちに我々をどうこうできる
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