相談-コンサルテイション-/part1
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全ての脅威を取り払った後でも、残っているのが未熟な人間では、人間同士の争いが起きかねない」
「その通りよ。あんたはちょっとムカつくけど、その賢さは褒めてあげるわ」
ルイズはやや上からの言い方だが、彼女なりにシュウに対して評価を示す。
「サイトの言う通り、これまで私たちは何度も怪獣や闇の巨人、異星人という別次元の存在からの脅威にさらされてきたわ。当然たくさんの人たちがパニックに陥った。私たちは場数を揃えてきたこともあって少しは慣れてきているけど、戦いの経験さえもない人たちからすれば、ただ逃げることしかできない。だから、いざという時に備えて、皆に集団行動に慣れるべきだと思うの。
だからこそ、サイトの言うクリスの歓迎会は、クリス個人のためだけに行うだけじゃなくて、まだこの学院に戻ってきていない生徒や教員たちをもう一度呼び寄せるような出し物にして開催しないといけないと私は考えてるの」
彼女は、クリスとの親睦を深めるだけでなく、魔法学院に戻ってきていない生徒たちをも対象にした行事に昇華することで、学院に未だ戻らない生徒たちと考えていた。
「クリス、勝手だけど構わないかしら?」
「ああ、構わないよ。その方が私としても誰かの役に立てるようで気持ちが良い」
「じゃあ結局、別に反対って訳じゃないのか。ならさっきの長話はなんだったんだ」
シュウは首を傾げながらルイズに問う。要するに賛成する、という意志を示しているのに、なぜわざわざ長話につなげてきたのだろう。
「わ、私は…サイトがただの遊び半分程度で行事を起こすのは良くないと思って言ったの。やるからには、ちゃんとした理由もないと、先生たちに納得してもらえないでしょう?」
「あ、そっか…無許可で行事なんてできないもんね。誰に頼めばいいんでしょうか…?」
「オールド・オスマンがベスト」
どうすればいいのか詰まりだしたハルナに、タバサが横から口をはさむ。
「確かに、魔法学院のトップだから当然ね」
キュルケも納得を示した。
「だが、その前に何をするのかはっきり決めておかないと、許可以前の問題だろう?」
「じゃあ参考を聞いてみましょう。サイト、ハルナ。あんたたちの学校ではどんな行事を行っていたの?」
「そうだな…」
サイトやハルナは、日本の高校生だったこともあって、体育祭や林間・臨海学校、合唱コンクール、文化祭…自分たちが経験した学校行事を提案した。ルイズたちには馴染みのないイベントなので説明も付け加える。しかし話を聞いて、ギーシュたちは渋い顔を浮かべる。
「すまないがサイトよ、君の意見だが正直やりたいと思えるものはないよ。特にリンカンガッコウとやらは論外だ」
「なんでだよ?キャンプ楽しいぜ?」
「私たちは貴族よ。野宿なんてありえないわ。戦時じゃあるまいし」
「たいいくさいとやらも却下だ。汗水
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