相談-コンサルテイション-/part1
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法学院、あまりこれといった学校行事が存在している事を耳にしていない。正直面白みに欠けると思ったサイトは、皆の協力をまず得ようと考え、シュウやクリスを含めた皆を集め、この場を借りることにしたのだ。
「一つ思ったんだけどサイト、私たちは魔法と貴族としての礼節を学ぶためにこの学院に通っているのよ?本当なら、こんな遊びみたいにも取れることはよくないわ」
ルイズはサイトに向けて、指摘を入れるように口を開く。
「そんな冷たいこと言うなよ。最近、大変なことが連続して起きてるだろ?こういう時だからこそだって俺は思うんだけど」
「平賀君の言うとおり、最近の私たちは戦いばかりで、あまり心安らぐ時といえる時間がなかったですね。ルイズさんは反対なんですか?」
ハルナが憂いてるような目でルイズを見る。ルイズは彼女の質問に答えるように話を続ける。
「別に娯楽そのものを否定するつもりはないわ。それに、これはもうひとつのチャンスにもなりうるわ」
「チャンス?」
「…なんとなく理解できたわ」
首を傾げるサイトだが、一方でキュルケはすぐに理解を示したように声を漏らす。
「どういうことなんだ、キュルケ?」
「サイト、あなたも気づいてるでしょ?この学院の生徒たちが、以前と比べて明らかに少なくなっていることを」
言われてみて、周囲を見渡すサイト。確かに自分がこの学院に召喚された時と比べて、生徒の数がかなり少ない。
「生徒だけじゃない。ここで勤務している先生や平民の人たちも少なくなってる」
タバサが付け加える。
「しかも先日、ミスタ・コルベールが朝礼で言ってたのさ。生徒が十分に戻らない場合、学院を休校にすることも考えられる、とね」
さらに、今度はギーシュが説明を加えてきた。
「き、休校!?」
予想外の単語を耳にしてサイトはギョッとする。
「怪獣や宇宙人、闇の巨人の攻撃を受けた回数がただでさえ多いトリステインの中でも、特にトリスタニアとこの魔法学院が多かった。魔法も通じないし、ウルトラマンが苦労してやっと倒せるほどの脅威だ。そいつらが何度も現れるような場所に、学びに行こうとするなんて、相当の勇気が必要なのさ」
なるほどな、とサイトは納得した。
頻繁に被災地になりがちな母校へ通ってでも学びに行く。確かに誰も行きたがらない。いつまた身の危険に晒されるかわかったものじゃない。それなら実家へ家庭教師を雇ってしまえば、貴族たちは安心できる故郷で教養を積むことができる。
だがシュウは、そのような引き篭もり姿勢を肯定できなかった。
「しかし、学院の生徒が戻らないことも無視はできない問題だろう?学院の教師からでないと学べないこともあれば、同じ同年代の生徒とのかかわり合いがないと知ることのない知識もある。国の未来を担う子供たちが十分に育っていないようでは、たとえウルトラマンが
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