相談-コンサルテイション-/part1
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、お父上である国王様から、ある使命を与えられてこの国に来たんだ」
「使命?」
「なんだ?面白え話になって来たな」
デルフも興味を引いたようで耳?を傾ける。
「お嬢は王女だ。本当なら、国を開けちゃいけない立場だ。ましてや、ここ最近までトリステインは何度も怪獣や宇宙人…だったかな?彼らの襲撃を受け続けて危険性が高い地域という認識があるんだよ。たとえ噂に聞くウルトラマンっていう巨人たちが守っているとしても、それは変わらない。だから使命が終わったら、すぐに国に帰らないといけないんだ。そして、きっとこの学院の多くの子たちと二度と会わないだろうね」
「二度と会えなくなる…!?」
せっかく遠い場所からこの国に来たのに、使命を果たしたらすぐに帰らないといけない。ある意味、ウルトラマンみたいなもの…なのだろうか。
「そういうこともあってね、お嬢自身、あまり周囲と馴れ合おうにも馴れ合いきれないんだ。別れた後が辛いと思うと、どうしても抵抗感を感じてしまうんだ。その使命については、アンリエッタちゃんも知ったうえで編入に力を貸したんだ」
「アンリエッタちゃんって…」
女王を仮にもちゃん付けとは。ルイズが聞いていたらことだぞ。アバウトな奴だと思いながらも、使命を帯びてこの国に来たクリスに対し、サイトは寂しい気持ちを抱いた。
「サイト君、君はお嬢を本当に心配してくれている。使い魔である俺も嬉しいよ。ただ、その辺りの事もわかってほしいな」
その辺りのこと、仲良くなればなるほど別れるのが辛いから、最初からクリスは馴れ合おうとしていないことか。だが、サイトはそんな話に納得を示せなかった。
「…俺は、そうは思わない。短い間だからこそ、いい思い出を作って笑顔でお別れするのがいいと思う。クリスが本心で誰とも馴れ合おうとしないってわけじゃないんだろ?俺の事憧れの侍だって思ってたなら、本気で孤高を貫くなら俺に構おうとなんてしないだろ?」
恐らく学院内では最も自分はクリスとかかわっている。話している時、彼女の目はとにかく、同じ侍と出会えたこと、そして友になれたことを本気で喜んでいた眼差しだった。
「そうだろうねぇ…」
サイトの考えに、ガレットは一応の納得を示していた。使い魔という立場、彼女のことを誰よりも近くで見てきたからこそだろうか。
「ちょっと試すような言い方になっちゃったね。やっぱり、君はお嬢の考えている通りの子だ。お嬢はサイト君を尊敬できる友達だって思ってる。だから、もしも力を借りたくなったら、本人の口から明かされるよ」
これ以上無理に聞くことはないだろう。一番クリスの近くにいたガレットだ。そう思えるのなら、きっとそうなのだ。クリスの背負っている使命は気になるが、それは本人の口から聞くその時を待つことにした。
「わかった…困ったことがあったらすぐに言うようにして
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