暁 〜小説投稿サイト〜
相談役毒蛙の日常
十二日目
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るのはリアルではなくバーチャルだ…

「はっ!だったら殺ってみろ!SAOとやらで培った剣技を見せてみろよ!」

「絶対に殺す!」

奴が再び地を蹴った。

奴は真っ直ぐに俺に向かってくる。

奴が振り上げたロングソードを…

ギャリリィィィィィィ!

大剣で受ける…事なく受け流す。

キィン!

奴の剣が床に当たって跳ね返った。

そのスキを付き…

「さっきの礼だ!」

ガスッ!

奴の顔を蹴った。

カァァァン!

と奴のヘルムと俺の脚甲が音を経てた。

「あがっ!?」

ヴァーチャルに於いて、反射と言う物は存在しない。

信号が脊椎に行かないから当たり前だ。

しかし反射が無いと言え、顔を蹴られれば怯む。

ガッシャァン!

奴は通路の壁に激突し耳障りな音を発てた。

「う…ぐ…」

「オラオラ!どうしたぁ!俺を殺してアイツら追うんじゃねぇのか!」

「んのガキィ…!」

奴はこちらに掌を向けた。

「パラライズアロー!」

掌にはクリスタルがあり、そこから矢が放たれた。

キン!

それを剣で叩き落とす。

アイアンマンかよ…

それにしても飛び道具…か。

「おいおい、アンタSAOプレイヤーだったんだろう?
ならそんな小道具使うなよ…
あぁ!そうか!アンタって殺人ギルドのメンバーだったね!
だったらさぞ卑怯な方法で殺して来たんだろうねぇ…
なるほどなるほど!弱い訳だ!」

コレは予想だ。

だが当たってると思う。

コイツのパワーは厄介だ。

しかし、それだけだ。

恐らく運営が用意した高レベルアバターを使っているのだろうが…

テクニックがない。

さっきの攻撃だってフェイントのフの字も無かった。

「なぁ…アンタさぁ、キリトとの戦い続き云々言ってたけど…
多分、負けるぜ?弱いもん、アンタ」

キリトが『斬る』のを躊躇ったか、キリトの仲間が止めたか、奴の仲間が止めたか…

まぁ、そんな所だろうな…

「黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!俺は強い!黒の剣士だって殺せた!」

「事実、キリトは生きている。アンタにゃ無理だ」

「このガキィ!」

奴は立ち上がり、再び俺に突進してきた。

剣を前に付き出し、腰だめで…

それを…

カァァァン!

奴の剣を跳ね上げさせる。

そして…

奴の剣を跳ね上げさせた大剣を…振り下ろす!

ガァァァァァァァン!

クッソ!斬れない!なんて硬い鎧だ!

肩に振り下ろした剣は奴に触れたまま進まない。

しかし、それは十分なダメージを奴に与えた。

奴は俺の一撃の勢いによって膝まずいた。


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