魔法少女にさよならを
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(魔法少女でいるよりも、大切なことができたから・・・)
「天の叢雲!!」
無数の黒い羽がディマリアに襲い掛かる。それ受けた神は接収が解け、倒れていく。
「私の・・・世界が・・・崩れる・・・」
そう言って彼女が地に伏せると、全身が崩れかけていたウルティアも消滅した。元の小さな少女へと戻ったシェリアは、魔力を使い果たしたことによりフラフラしていた。
「シェリアー!!」
「早くシャルルを・・・」
限界を迎え座り込む天空の神。その瞬間戦場に活気が戻ったことにより正気を取り戻したウェンディがシャルルの元に向かう。
「シャルル。今・・・回復の魔法かけたからね」
最大パワーでシャルルに治癒魔法をかけたことで意識を取り戻した猫耳の少女は咳き込んでいた。そんな目に最初に飛び込んできたのは、泣きじゃくる友の姿。
「なんで泣いてるの?ウェンディ・・・」
「だって・・・だって・・・」
自らの力を失うことで仲間たちを救った少女。だが、彼女をそうしてしまった天空の巫女は、自分を責めずにはいられない。
「シェリアが・・・私たちが助けに来たはずなのに・・・なんで・・・」
「何があったの?あれ?ウルティアは?」
事情が飲み込めないシャルルはただ呆然としていることしかできない。話せる状態ではないウェンディ。そんな彼女に、シェリアは優しく語りかけた。
「ウェンディ・・・泣かないで。魔法がなくても生きていけるんだよ。“愛”は魔法より強いから」
「・・・うん・・・」
大切な人たちを守れて幸せそうな笑顔を見せたシェリア。そんな少女たちのことを思い出し、遠く離れた地にいるウルティアは、羨ましそうに空を見上げていた。
「ありがとう、シェリア」
その少女と同じ戦場で戦っている金色の少年。彼は水髪の少年と共に戦いながら、ボソリと呟いた。
「あとは俺が何とかする」
目に溜まっていた滴を払い一心不乱に戦場を駆け巡る。だが、彼と戦う青年は、不敵な笑みを浮かべたままだった。
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