魔法少女にさよならを
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てわけね!!」
滅神魔導士であるシェリアは立ち上がると自らを神と名乗る敵を見据える。その時ディマリアは人指し指をウェンディに向けると、シャルルは何かを感じ取った。
「ウェンディ!!」
「え!?」
咄嗟にウェンディを突き飛ばす少女。その直後にディマリアの指から放たれた魔力は、シャルルの胴体を貫通した。
「シャルルー!!」
(攻撃が・・・見えなかった・・・)
まさしく神の域と言ってもいい速度の攻撃。それをモロに受けたシャルルは吐血し、傷口を押さえる。
「予知能力でも反応が・・・追い付か・・・な」
そのまま崩れ落ち動かなくなる少女に駆け寄るウェンディ。彼女はシャルルを懸命に揺するが、一切の反応がない。
「シャルル!!しっかりして!!シャルル!!」
「そんな・・・」
思わず目から涙が溢れている天空の神。ウェンディはなおも彼女を揺すっているが、全く動かず、瞬きもしていない。
「我の世界を犯した罪。屍となりて償い賜れ」
微動だにしないシャルル、それを見て泣き叫ぶウェンディと涙を堪えようとしているシェリア。
「生きてるわ、まだ」
「!!」
その時、体にヒビが大きく入り始めたウルティアが二人にそう告げる。
「シャルルを時の狭間から脱出させたの。つまり、彼女の時間は止まっている」
「シャルルの時間が止まって・・・」
時が止まっているから彼女は動かなかっただけで、ギリギリ命を保っている状態にあるらしい。
「これでもギリギリよ。時が動き出したらシャルルは・・・」
今は大丈夫だが、時が動き出した瞬間彼女は絶命することは誰の目から見ても明らか。つまり・・・
「その前にあいつを倒して、時が動くのと同時に治癒魔法を最大でかけるの」
「お姉さん・・・体が・・・」
ディマリアの時の世界に置いて、ウルティアの存在していられる時間は限られている。リミットが近付いていくに連れ、彼女の体は崩れていく。
「あなたたちを時の狭間に置いておける時間は残り僅か。急いであいつを・・・」
「シャルル・・・」
涙を拭い立ち上がる天空の巫女。それと同様に、天神も相手を見据えていた。
「やろう、ウェンディ!!」
「うん!!」
大切な友を助けるために戦うことを決意した二人。しかし、ウルティアはある不安で押し潰されそうだった。
(けど・・・どうすれば・・・この子たちが勝てる相手じゃない・・・)
実力差は歴然。例え二人がかりでも勝利するのは至難の技。残り僅かな時間で彼女たちが勝つ方法を見つけるのは難しいかと思っていた。その時彼女は見てしまった、決して諦めることをしない、少女たちの真剣な眼差しを。
(なんて凛々しく・・・信念に溢れた目
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