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獣篇U
11 すぐキレるのは止めましょう。
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れて見えなくなっちまうこともよくあるがよォ、それでも空を見上げてりゃァ、必ず雲の隙間から面を出すときがやってくる。だからよォ、あオレたちァ、ソイツを見失わねェように、空を仰ぎ見ることを忘れちゃァいけねェんだ。
背筋しゃんと伸ばして、お天道様ちゃんと見て、生きてかにゃァならねェんだ。…しみったれた面した連中に言っておいてくれ、空を見とけ、って。あの鉛色の汚ェ空に、オレたちが、バカデカいお陽さんを打ち上げてやらァ、ってな。」

_「悪いが断る。わっちも共に行くからのォ。」

_「吉原との戦いに、吉原の人間連れていくわけにゃァいかねェ。てめェ、裏切りもんになるぜ?」

_「言ったはずじゃ。わっちが守るのは日輪じゃ。吉原に忠誠を誓ったことなど一度もない。晴太を見殺しにする方がよほどの裏切りぞ。
それに、わっちも人に頼るばかりじゃなく、自分で探してみる気になったのさ。てめェのお陽さんというやつを。」

_「帰るとこ無くなっても知らねェぜ?」

_「大丈夫じゃ。だって主ら、吉原を叩き潰してくれるんじゃろう?」

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