2 引いてダメなら押してみろ。
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いたノ?探しても、シンスケに聞いても、行方がわからなくて困ったんだヨ。」
_「そ、そうだったんだ〜…」
_「でもネ、もう見つけたから話は早い。シンスケ、零杏を…」
ナイスタイミングで万斉が現れる。
_「おお、零杏!帰ってたでござるか!心配したでござる。無事で何よりでござる。」
嬉しそうに目を細めているのが、透けるサングラスから見える。ところで、と彼は話を続けた。
_「ところで、なぜ神威殿がここに?零杏に用事でもあったでござるか?」
_「そう、そのことなんだけどネ、」
晋助も嫌な予感がしているのか、腕の中の私をより一層キツク閉じ込める。
_「零杏を借りてもいいカナ?交渉役としてちょっと、鳳仙のところに行かなきゃいけなくてネ。男だけじゃむさ苦しいから紅一点、ってことでサ。」
と、無邪気な笑みを浮かべて晋助に尋ねている。これにはどう出るか、ちょっと気になったので黙って晋助の様子を伺う。反応によっては、これからも使える技かもしれないので、もちろん参考にさせてもらうつもりだ。
しばらくして、晋助が口を開く。
_「…いいぜェ。だがな、零杏は帰ってきたばっかりだ。きっと疲れてるだろうよォ。ま、返事は零杏次第だ。オラァ、どっちでもいい。」
本当は行かせたくないがな、と耳元でそっと囁く。何だ突然、なんか爆弾が私のところに飛んできた。
まさか自分にターンが回ってくるとは思っていなかった私は、つい声が裏返る。
_「え?私?」
素っ頓狂な声をあげた私に被せて神威が言葉を続ける。
_「ダメ?オレたちは零杏が必要なんだ。来てくれないなら…殺しちゃうゾ。」
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