暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1983話
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……そうよね、ポスターのこんな目立つところに書いてる文字が、まさか誤記とかはないと思うけど……鳴いた?」

 ゆかりもその鳴いたという煽り文句が気になったのか、興味深そうにポスターを見る。
 ……こうして、俺達が見る映画は決まったのだった。





「いやまぁ……うん。鳴いたってそういう訳だったのか」
「そうね。……鳴いてたわね」

 映画を見終わった俺達は、丁度昼という事で近くにあるパスタ専門店でパスタを頼んでいた。
 俺が頼んだのは『海の喜び、潮風の吹く風の如き軽やかなパスタ』とかいうんだが……うん、全く意味が分からない。
 ただまぁ、店の方でも名前だではどういうパスタか分からないというのは理解しているのか、メニューには写真が載っている。
 その写真を見る限り、俺が頼んだのはイカやエビ、貝といった具材を使ったシーフード系のパスタらしい。
 まぁ、海とか潮風とかメニューに書かれてるんだから、それくらいは予想出来ないでもなかったが。
 ちなみにゆかりが頼んだのは『豊かな森に降り注ぐ夏の日差し、その爽やかなパスタ』とかいうパスタで、メニューを見る限りでは山菜系を使ったパスタとなる。
 ……山菜は基本的に春がメインだが、別に夏に山菜がない訳ではない。ミズなんかは、夏の山菜としてかなり有名だし、薬味として有名なミョウガも山菜に数えられる事がある。
 ともあれ、そんな和風の味付けのパスタをゆかりは頼み、俺達はそれぞれ映画の感想を口にする。

「正直なところ、面白いか面白くないかって聞かれれば、面白くもなくもない……ってところだったな」
「それは否定しないわ」

 あの映画を見て時間を無駄にしたのかと言われれば、否と応える。
 だが、もしああいう内容だと知っていて、映画館で見るのかと言われれば、素直に頷く事は出来ない。
 そんな微妙な線の映画だった。
 まぁ、映画祭りで流される映画のレベルだと言われれば、反論は難しいんだが。

「それで、これからどうする? また映画を見に行くかと言われれば、そんな気分じゃないしな」
「そうね。取りあえず……パスタも来たみたいだから、それを食べながら考えましょうか」

 そうゆかりが言うと同時に、ウェイトレスがこっちにパスタを持ってくるのが分かった。
 ウェイトレスの持っているパスタが俺達のだと判断したのは、単純に持ってるパスタが俺とゆかりの頼んだ奴だったからだろう。
 勿論他の席で全く同じパスタを頼んだという可能性もない訳ではなかったが、それでも可能性としては少ない。そして事実……

「お待たせしました」

 そう言い、ウェイトレスが俺とゆかりの前にパスタを置くと、一礼して去っていく。
 それを見送り、俺とゆかりはパスタを食べ始める。
 俺のパスタは写真
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