銀河動乱
侵略者の影
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異様な逆転を鮮明に記憶していた。
「親愛なる皇帝アーン・アッバス陛下、謹んで申し上げます。
敵の侵攻軍は銀河辺境、ウェラ・スパー宙域に潜伏中。
暗示能力獲得後、私と盟友は敵を掌握可能となりました。
マゼラン星雲の奴隷世界を覆し、銀河文明の脅威を取り除かねばなりません。
ショ−ル・カン恩赦、遠征の指揮官に推薦をお認め下さい」
大帝の表情が強張り、鷹の様に鋭い瞳で私を凝視。
突然の指名に驚き、影武者《ドッペルゲンガー》も横目で私を窺う。
「両マゼラン星雲の星間航行種族は総て、暗愚な暴君の搾取と圧政に喘いでおります。
奴隷に造り替え服従させる精神的強制力、催眠術の威力は陛下も体験された通り。
ハハーン共の絶対的権力、支配構造を突き崩す術はありません。
暗示能力者2名も睡眠中、無防備な時に襲われたら撃退可能の保証は無い。
人類が従来通り専守防衛に徹すれば、精神的怪物の餌食となるでありましょう。
ウェラ・スパー宙域に潜む敵艦隊、侵攻軍を単独で掌握する事は困難ですが。
ショ−ル・カン恩赦は敵艦の捕獲、マゼラン星雲解放の鍵となる。
各恒星王国を含む銀河系人類の中で、彼の上を行く適任者は存在しますか?
失礼ながら最終兵器ディスラプター奪取、皇帝と皇太子も誘拐の実績が証明しています。
中央銀河系帝国は寛大なる精神を発揮し、実利を取るべきではありませんか?」
「そこまで言われてしまえば、気持が良い位だな!
侵略者共の精神的強制力に抵抗できる者なぞ、1人としておらん!!」
「攻撃は最大の防御、と申します。
マゼラン星雲の奴隷種族を解放する為、この男を有効に活用致しましょう」
大帝は無言で頷き、ショ−ル・カン恩赦を承認。
ハハーン共は無抵抗で暗示能力者2名に従い、ウェラ・スパー宙域に超快速の宇宙船で急行。
反逆を試みず唯々諾々と暗示命令に従い、探知不能の艦隊司令部に計画変更の思考を送る。
艦隊に残った留守番役、星間航行種族を制御する催眠術師達の実力は偵察班より数段下。
黒い破壊者《ブラック・デストロイヤー》、ESP波の象徴《シンボル》に瞬殺された。
大マゼラン星雲発祥の獅子頭人身族、比較的小柄な通称グラド達の精神支配を解除《リセット》。
勇敢な戦士達は事態の急転を喜び、故郷の同族達も解放を望んだ。
彼等に艦隊の運用を委ね衛星銀河、両マゼラン星雲の詳細な情報を確認。
帝国打倒に挑んだ戦術家、ショール・カン発案の計画を臨時同盟者と検討する。
大マゼラン星雲の暴君は遠征軍の勝利、艦隊の帰還を微塵も疑わず全くの無防備。
アルコン帝国製の精神干渉装置に屈した異種族、精神寄生体IVs同様に壊滅した。
デルゴン貴族を掃討する第二段階レンズ
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