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儚き想い、されど永遠の想い
417部分:第三十二話 紅葉その七
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だよ。ただ」
「ただ?」
「日露戦争はやらなければならなかった」
 戦争でもだ。あの戦争は別だというのだ。
「若しやらなければ我が国はどうなっていたかわからないからね」
「確かに。露西亜との戦争だけは」
「けれど。そうでない戦争は」
 見極めることは難しい、しなければならない戦争と何かに煽られて行われる戦争は。だがそれでもだ。義正は日露戦争への主張はもう定まっていた。

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