第四十四話 二人でお外に出てその三
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「それは知ってるわよ」
「住んでいるだけに」
「そうよ、じゃあ今からね」
「はい、宜しくお願いします」
「案内させてもらうわね」
こうしてです、私は阿波野君を二つの商店街に案内することになりました。その案内の中で。
駅前の商店街に入ってすぐに阿波野君は私に言ってきました。
「いい商店街ですね」
「あら、わかる?」
「はい、雰囲気が」
「そうでしょ、賑やかでお店も多くてね」
「しかもどのお店も品物が揃ってますね」
「ここは観光地でもあるからね」
そうもなっています、八条町は学園の動物園とかに人が一杯来てくれるからです、
「あと企業の城下町だし」
「あっ、八条グループの」
「八条百貨店の商店街もあって」
それに加えてです。
「ここの商店街と隣駅の商店街とね」
「二つ共ですね」
「あって賑やかなのよ」
「いいですね、商店街が賑やかだと」
「最近ちょっとね」
商店街というとです、最近いいお話が少ないです。このことは神戸でも大阪でも何処でもみたいです。
「シャッター街が多いのよね」
「おぢばの商店街はまだましですよね」
「そう、まだね」
「酷いところは酷いですからね」
「阿波野君の地元ね」
「はい、かなり酷いですよ」
桜井駅や八木駅の辺りはというのです。
「国道沿いのお店が多くなって」
「電車から車ね」
「時代の推移ですかね」
「おみちの人にしてもね」
ここで私は阿波野君にこのこともお話しました。
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