二十五
[8]前話 [2]次話
振り返り
見なば侘しき
枯れ野原
うくは陰りし
夜半の月かな
真夜中の帰り道…ふと振り返れば、冷たい風の吹く枯れた野原…。
何もない自分と同じに見えても、春になれば花と緑に覆われる…。
侘しさに空を仰げば、そこには薄雲に翳る幽かな月…。
虚しさに憂う私の心もまた…翳っているのだろう…。
思い散り
嘆くわが身も
ふりされば
夜々の淋しさ
いつか忘るゝ
梅の花も散り始め、それを見るたびに虚しく溜め息をもらす…。
この想いは一体何のためだったか…散りて尚、痛む想いは…。
嘆いたとして何になるともない…だが、これさえも年を経れば淡い夢のように忘れゆけるものだろう…。
この夜の淋しささえ…いつか忘れて、心静かに生きてゆけるに違いない…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ