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転生とらぶる
ペルソナ3
1982話
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一緒に夏祭りに来ているのは間違いないらしい。

「いや、有里も山岸も見てないな。……ただ、もし2人で夏祭りに来てるなら、恐らくだがお面を被ってるんじゃないか?」

 そう言い、俺の頭の横に被っているお面を指さす。
 これは、別に何の考えもなく言ってる訳ではない。
 実際、有里は月光館学園でかなりの人気を持つ。
 その有里が、もしこの夏祭りに来ていると知れば、間違いなく有里のファン達が集まってくるだろう。
 それこそ、この夏祭りは巌戸台という、学生寮のある場所で行われているのだ。
 そうである以上、恐らく……いや、間違いなく有里のファンも大量に紛れ込んでいる筈だ。
 おまけにファン同士の横の繋がりが強いのは、山岸を苛めていた奴の件を思えば、間違いない。
 もっとも、そんな有里のファン達が、何故その有里と仲の良い山岸にちょっかいを出していないのかと言えば……純粋に有里の機嫌を損ねたくないというのもあるし、何より巌戸台分寮に住んでいるというのが大きい。
 有里、真田という月光館学園でも強い影響力を持っている2人。そして、桐条美鶴という、月光館学園を運営している桐条グループの総帥の1人娘。
 そんな連中を敵に回す可能性を考えれば、とてもではないが手を出すような真似は出来ないだろう。
 勿論全員が完全に自分を律する訳にはいかないんだろうから、中には山岸にちょっかいを掛けてくるような奴もいるかもしれないが……クラスは違えど、有里と一緒にいる事も多いしな。

「お面でありますか。ですが、私は湊さんの体格であれば、しっかりと見分ける事が出来るのであります」

 この辺り、さすがアイギスといったところか。
 相変わらず、何故そこまでアイギスが有里に懐いているのかってのは分からないが。
 そんな風に俺とアイギスが話していると、ゆかりとにこやかに……そう、にこやかに会話をしていた美鶴が、そちらを一時中断して俺の方に視線を向けてくる。

「ああ、アイギスか。人との対応や習得した常識的な行動を見る為に夏祭りに連れて来たのだが……これまでの様子を見る限りでは、夏休み明けから月光館学園に転入させても大丈夫だろう」
「え? 桐条先輩。アイギスは月光館学園に来るんですか? でも、その……色々騒動になりません?」

 この場合。ゆかりの言う騒動というのは、アイギスが起こす騒動もそうだが、何よりアイギスの外見から考えての騒動だろう。
 アイギスの顔は間違いなく人間に見える。見えるが……それは逆に言えば顔だけだ。
 耳の部分もヘッドホンやら補聴器やら、もしくは宗教的意味でやら、そんな感じで誤魔化せるかもしれない。
 腕とか足は制服である程度隠す事が出来るだろうが、指の先、足の先まで全て制服で隠す訳にはいかない以上、どうあっても怪しまれるだろう
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