ペルソナ3
1981話
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おおおおおっ!』
いつの間にか、周囲には観客が集まっていたらしい。
俺の投げた輪が的に入ったのを見て、歓声を上げている。
……あ。何人か見覚えのある奴もいる。いや、見覚えどころか、クラスメイトだ。
俺がゆかりと一緒に夏祭りに来ていた件……これで、間違いなく広がるだろうな。
まぁ、それは今更の話か。
「うぐぐぐ……やるなぁ、兄ちゃん。文句なしだ。ほれ、持っていけ!」
店主はそう言いながら、最新鋭のゲーム機をこちらに渡してくる。
……いや、うだうだ言ってこっちにゲームを渡さないようにしない点は感謝するけど、だからって、箱のまま渡されてもな。
せめて、持ち運びしやすいように袋に入れろよ。
そう思うも、取りあえずその箱を受け取る。
「ゆかり、ちょっと暗いところに行かないか?」
「ちょっ! あんたいきなり何言ってるのよ!? 馬鹿じゃない? てか、馬鹿じゃない!?」
『おおおおおお』
先程よりは小さいが、再び聞こえてくる周囲からの声。
あ、そうか。今のはちょっと誤解を招きかねない言葉だったな。
単純に、このゲーム機を空間倉庫の中に入れるか、もしくは影のゲートでアパートに置いてこようかと思ったんだが。
「っ!? ほら、行くわよ!」
周囲の視線に耐えきれなくなったのか、ゆかりは俺を引っ張ってその場を離れる。
そんな俺達に向かい、ヒューヒューといった囃し立てるような声が聞こえてきたが……正直、今更だしな。
ともあれ、ゆかりに引っ張られて誰もいない場所に行き、空間倉庫の中にゲーム機を収納する。
「全く、何だってああいう紛らわしい事を言うのよ。もう少しTPOってものを……」
そう言いながら、ゆかりと俺は再び屋台を見て回り……
「アクセル……」
そんな声に振り向くと、そこには美鶴の姿があった。
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