第一部 ケイオスクルセイダーズ
第二章 春雪異変〜神浄刀矢さんとコラボ企画〜
28.一難去ってまた
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「お嬢様が仰っていた。『私が望みさえすれば、運命は絶えず私の味方をする』と」
「そういうのは勝手から言えってのっ!!」
妖夢はまたも愚直に距離を詰める。無鉄砲ともとれるそれは、二刀を手にした妖夢の圧倒的存在感がその有用性を示した。
「うっしゃああああああっ!!」
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄っ!』
妖夢の颶風のごときラッシュを咲夜は疾風怒濤のラッシュで迎え撃つ。
しかし、咲夜のルナダイヤルの高火力を持ってしてもじわじわと押されてしまった。
妖夢はニヤッと口角を上げ左腕でルナダイヤルの腕をカチあげた。普通ではありえないことに咲夜は動揺を隠せなかった。その確固たるスキを妖夢は逃さなかった。
「せぇぇぇりゃぁぁぁ!!」
妖夢の突きが咲夜のどてっぱらへ刺さった。
「グッ!カハッ!」
その一撃でルナダイヤルは咲夜の中へ引っ込んでいった。
「こいつで、しめーだ」
咲夜は決死の思いでスタンドを出し刀を抜こうと試みる。
「抜けねーよ。まだ私の方が力が強い」
「……この腹に刺さったものでどうする気かしら?」
「死なねぇ程度に押し込んで、しばらくおねんねしててもらおうか」
「お、押し込むね。や、やめなさい。これ以上押し込むと死んでしまうわよ」
「嫌だね。私の給料の礎になってもらうぜ!」
妖夢がさらに奥に押し込もうとしたその瞬間を咲夜は待っていた。スタンドを出し刀に向かって右ブローを炸裂させる。そして。
『無駄ぁ!!』
バキッ!と刀をへし折った。
『無駄ぁ!』
右を引っ込めさらに左ブローを炸裂させる。
「な、なにぃぃぃぃ!お、折られる!刀を、折りとられるぅぅぅぅ!」
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!』
「痛てててててててて!折れる!妖夢さんの人生BAD ENDに折れるぅぅぅぅ!」
バキン!と音が鳴りやむと刀は根元まで折られていた。
「ところで、給料の礎とか言ってなかったかしら?」
「ギクゥ!そ、そんなわけなじゃないですかぁ。ち、ちょっとした妄言ですよぉ。本気にした?」
「そう。まあ聞いていたのだけれど」
妖夢はまるで某子供の名探偵に犯罪の証拠を指摘された犯人のように顔を青くし冷や汗をダラダラ流した。
「憐れすぎて、何も言えないわ」
ただ一つ、
「金が欲しいのなら。それに見合った働きをしなさい!」
『無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ!!!』
「あるんじゃねーかぁぁぁぁぁ!!」
そんな断末魔を上げ妖夢は吹っ飛んでいった。
魂魄妖夢 再起不能。
『EVOLUTION KING』
そんな音声とともに腰に差していた剣から十三枚のトラ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ