一章 薬師とか穢れとか
三話 生き返ったら人じゃなくなってた。何を言っているかわからねぇと思うが私もわから(ry
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。行ってくる。」
「いってらっしゃい。」
ケモ姉が出ていく。
「ああ暇だ…」
そんなことをボヤく。読んでいた本が終わりを迎えたからだ。読んでいた本は冒険譚だった。騎士が姫を救い出す典型的な奴。
あれから数日経ったがケモ姉たちはまだ帰ってこない。山の向こうって言ってたから当分帰ってこないかもしれない。妖怪たちはとても時間にルーズなのである。このままだと暇さで圧死してしまう。一度死んでるけどね。
「人里…行ってみるかぁ…」
千本矢を放たれた事件以来あの人里には行っていない。別段理由は特に無い。面倒くさかっただけなのだ。しかしやることもないし、ちょうど良い機会なのかもしれない行ってみようか。ケモ姉達は当分こっちの人里には来ないだろうし。そうと決まったら吉日。私は無地の紙を取る。しかし恐竜の居る時代なのに紙があるなんて謎である。やっぱりこの世界は元いた世界とは違う世界なのだろう。そんなことを考えつつちょっと出かけてくる旨の置き手紙を拵える。その後私は家を出た。
妖怪集落は森のなかにあり人里までは少しだけ距離がある。なので人里に向かうには森の中を歩いて行かねばならない。普通の人間だったらそれは自殺に等しい行為だが私は妖怪。まったくもって無問題なのだ。
何もここ数年何もせず本の虫になってたわけではない。ちゃんと家事をこなしたり、レシピ本もとに料理を作ったり(ケモ姉はすごく喜んでくれた)、後は妖術の研究をしたりしていた。妖術というのは妖力を元に色々な事象を起こすことである。戦闘は嫌いだがこういうものの研究は好きなので色々と技を編み出した。記憶のジャ○プ漫画やラノベを中心に分身したり?化したりはたまた火の玉を出してみたり。そんなわけで戦闘にこまることはまず無いと思っている。できるなら戦闘は避けたいけどねぇ。
そんなことを思いつつ森を進んでいくと私の耳が物音を捉えた。少し気になったのでそちらの方に足を向ける。どうせ暇つぶしなのだから寄り道して行こう。
「きゃっ…」
小さな悲鳴とともに木の根に躓く。そのせいで抱えていた薬草が手から離れた。その薬草は最近人里で流行っている疫病を治すのに必要なものだった。
本来普通の人間が一人で里の外を出歩くことは無い。しかし、街の大人の半分が病に侵されている現在、薬草の採集に割ける人員は居なかった。そこで一人で森に乗り出すことに決めたのだった。
もちろん里の者からは止められたが、しかし、いつもこっそり抜け出しては薬草を採集しているので今回も大丈夫だろうと踏んでいた。
そう、慢心していたのだ。
なんのことは無い。採集中に妖怪に見つかってしまった。それも知性のない野良妖怪。普段人里を襲ってくる者たちとは比べ物にならないくらい矮小な存在だが、現
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