第九十話 憲兵隊急襲作戦
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及び各軍に配属されたのである。
帝国暦480年10月20日
この日銀河帝国では正午に重大発表がある為、全国民は正午にTVを見るようにと発表された。
一年前には俘虜帰還のニュースがあったが今回もそのたぐいかという観測もあったが、
正午になり、国務尚書リヒテンラーデ侯爵が陛下のお言葉を代理として読み上げた。
それは、驚くべく内容であった。
1.憲兵隊が特権を利用して数々の不正を行っていた事。
2.恣意的な逮捕、監禁、暴行、強姦、などの重大事件を起こしながら悉く握り潰してきた事。
3.密輸、薬物販売、人身売買等に関係していた事。
4.敵対する組織の館を襲撃させた事。
などなど、数え切れない悪事が発表されたのである。
特に憲兵副総監クラーマー中将の悪事は凄まじく、聞いている臣民達が怒りを覚えるほどであった。
そして、クラーマーは極刑に処す旨が発表された。
今回の発表は、貴族はもとより、臣民が皆驚きを隠せない状態であった。
社会秩序維持局や内務省や警察は憲兵隊の凋落に笑いが止まらない状態であったが、
数年後の自分たちが同じ姿になるとは、この時は誰も考えつきもしなかった。
その後、皇帝陛下ご自身がマイクの前に立ち、喋り始めたときは全臣民が大いに驚いたのである。
「親愛なる臣民達よ、予フリードリヒ四世は此所に腐りきった憲兵隊の綱紀粛正を行う、
臣民達よ予の為しようを見ていて欲しい。決して卿達の期待を裏切らせはせぬ」
この宣言が為された直後から、帝国全土で皇帝陛下万歳の大合唱が始まり、
多くの臣民がフリードリヒ四世の勇気と徳と正義感を感じ、
益々軍人や下級貴族や平民達の敬愛と尊敬を受けるのであった。
ブラウンシュバイク公も今回ばかりは、陛下の凄みを感じながら、
我が家があの犠牲の羊にならなくて良かった安堵しているのであった。
リッテンハイム候は、未だ納得が行かずにいたが、陛下の怒気に薄ら寒さを感じていた。
多くの貴族も不平不満は有ったが、ブラウンシュバイク公が全面的な支持者であり、
リッテンハイム候は叱責されたと有っては、何も言えなくなり。
さらに、今回クラーマー子爵を始めとして、少なくない貴族が逮捕されたため、
そして軍部が全面的に陛下に協力しているために動くに動けない状態なのであり、
又、怒気を放った。陛下が恐ろしくて、精々サロンで愚痴をこぼす事ぐらいしか出来ない状態であった。
■ノイエ・サンスーシ テレーゼ・フォン・ゴールデンバウム
今回の憲兵隊大掃除は大成功に終わりました。
クラーマー以下多数の犯罪行為が白日の下に晒されて、
それによりラインハルトがリップシュタット戦後に行った改革が出来てしまいましたからね。
早
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