第三章
[8]前話
これまでよりもさらに沢山の海の幸が獲れる様になった、それでだった。
彼等はもう漁で暮らす様になった、それで人間の商人に話した。
「いや、こんなにいいなんてな」
「漁がこんなにいいなんて思わなかったぜ」
「もう海の幸だけで暮らしてるな」
「森の獣や鳥も獲ってるけれどな」
「今は海が主体だぜ」
「そうなったぜ」
「そうだよな、お陰で俺もな」
ここで人間の商人はオグル達に笑って話した。
「海の幸を買わせてもらってな」
「他の場所で売ってるよな」
「そうしてるよな」
「しかも海の幸で豊かになったあんた達がどんどんものを買ってくれる」
森の幸だけに頼っていた時よりも豊かになったというのだ。
「いや、いいことになったぜ」
「おいおい、じゃあ俺達に漁勧めたのはあんたの為か?」
「あんたが前以上に儲ける為か?」
「そういえば銛とか網も売ったしな」
「釣り竿とかもだったしな」
実はこうしたものも人間の商人が売っていたのだ。
「餌だってそうだったしな」
「全部儲ける為か」
「それでだったんだな」
「まあそうだけれどな」
人間の商人も笑ってそうだと答えた。
「俺にしても」
「やっぱりそうか」
「そうしていたんだな」
「俺達から儲ける為にか」
「そんなことをしていたんだな」
「そうさ、けれどあんた達にとってもよかっただろ」
笑ってこうも言う人間の商人だった。
「漁をやって」
「まあな」
「森だけじゃなくなったからな」
「海からとんでもなく獲れるからな」
「漁もしてよかったよ」
「本当にな」
「あんた達もいい思いをして俺もいい思いもする」
商人である彼等もというのだ。
「お互いにいいことだろ」
「ああ、本当にな」
「じゃあいいか」
「これからも漁を頑張っていくか」
「そうするか」
「それで俺も商売を頑張るからな」
やはり笑って話す人間の商人だった。
「宜しくな」
「ああ、それじゃあな」
「これからも俺達は漁をやるからな」
「あんたもものを売ってくれ」
「それじゃあな」
笑顔で話す彼等だった、そしてだった。
オグル達は森での木や獣、鳥達からだけでなく海の幸からも恵みを得て暮らし人間の商人も彼等にものを売って彼等に色々なものを伝えてそうしてそこからさらに売って恵みを得て暮らしていった。彼等は仲よく幸せに暮らしていった。
オグルの漁業 完
2017・11・15
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