第四章
[8]前話
「そうしたお肌の色なのね」
「髪の毛は金色でね、目の色は緑で」
このことはもう決まっていた。
「それでエルフの姿だよ」
「わかったわ、そう髪の毛は金色で」
「肌はそうした色だよ」
人間の白人と黒人の混血の様なというのだ。
「そうした子だよ」
「それで健康なのね」
「とてもね」
「そうなのね」
「よかったね」
「ええ、まさかね」
母として言うアンだった。
「お肌がそうした色になるなんて」
「僕も思わなかったよ」
「不安だったけれど」
「そこは人間と同じだったね」
「そうね、それで髪の毛の色は」
「僕だったよ」
「そういえば白人と黒人が結婚しても」
アンも人間の話をした。
「髪の毛はどちらかの親の色になるわね」
「そうだよね」
「エルフも同じってことね」
「そうなるね、僕達以外にも結婚しても」
森エルフとダークエルフがだ。
「そうなると思うよ」
「お肌は黒が薄くなって」
「髪の毛の色はどちらかだよ」
「そうなるのね」
「人間と結婚したらどうなるかわからないけれど」
その場合はというのだ。
「けれどエルフ同士ならそうなるよ」
「そうなのね、ほっとしたわ」
「わかってだね」
「ええ、産まれた子供がどうなるのか」
産んでそうしてというのだ。
「本当によかったわ、じゃあ二人で一緒にね」
「育てていこうね」
二人の間に生まれたその子をというのだ、男の子はガンダルフと名付けられて大切に育てられた。そのガンダルフが産まれた三年後にアンはまた妊娠して今度は女の子を産んだが。
肌の色は兄と同じで髪の毛の色は銀色だった、今度は母親の血を引いていた。
やがて森エルフとダークエルフの婚姻は増え薄い黒の肌と金か銀どちらかの色の髪を持つエルフ達が増えていった、彼等は両方の資質を持つエルフとして生きていった。そうしてそれがエルフの一つの種族ともなっていった。そのはじまりがこの二人だったことはエルフの歴史にもあり素晴らしいことだとして書き残されている。
エルフ×エルフ 完
2017・11・16
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