第二章
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「違うわね」
「そうした種族の人達とエルフの間には子供は生まれないけれどね」
「エルフはエルフだからね」
「人間やドワーフとの間には出来ても」
「トロールやゴブリンの間とはね」
同じ人間でも生物的に違いがあるのでこうした種族間同士では子供が出来ないのだ、例えばオークにしても人間やエルフとの間では子供が出来ない。生物学的に似ているオグルやハーフオークとの間には出来るがだ。それで二人もそれはないと言うのだ。
「出来ないから
「想像出来ないね」
「どうもね」
「というかね」
また言うアルカードだった。
「髪の毛の色もどうなるのかな」
「そっちも気になるわね」
「僕は金髪で君は銀髪」
「お互いエルフとダークエルフの色ね」
「お互いにエルフとダークエルフでも」
「髪の毛の色も違うし」
「そっちもどうなるのかな」
こう考えるのだった、結婚してすぐに。
二人はそうしたことを考えながら昼も夜も夫婦仲睦まじく暮らした、そうして幸いにしてだった。
アンは懐妊した、ここでアルカードはまた言った。
「さて、本当にね」
「私達の子供がどうなるか」
「いよいよ問題になってきたね」
「本当にどうなるのかしら」
アンは自分の膨らんできた腹を擦りつつ思った。
「この子は」
「肌の色も目の色も」
「どうなるのかしらね」
「エルフとダークエルフの間には子供が出来る」
「そのことは前からわかっていたけれど」
種族として外見上の違い位しかないのでこのことは間違いないと思われていた。
「それでもね」
「うん、産まれてくる子供はどうなるか」
「どんな外見なのか」
「本当に気になるよ」
「一体どんな子なのかしら」
「あと七ヶ月だね」
アルカードは妻の腹の膨らみ具合から言った。
「それでわかるね」
「子供が産まれて」
「実際にね、じゃああと七ヶ月後に」
「わかるわね、一体どんな子なのか」
「肌や髪の毛がどうなるか」
「それがね」
わかるとだ、二人で話した。だが二人共どうしても不安は拭えずアルカードの方からアンに言った。
「本当にどんな子になるんだろう」
「お肌や髪の毛の色は」
「それが気になって仕方ないよ」
「私もよ」
アンもそうだと言った。
「本当にどんな子になるのかしら」
「お肌の色も髪の毛の色も」
「どっちもね」
「黒くなるか白くなるか」
アルカードは自分達の色をそれぞれ述べた。
「それか本当に灰色かな」
「まさかと思うけれど」
「髪の毛の色も」
「金色と銀色で」
アンは今度は自分の髪の毛の色を見た、二人共ラフなシャツとズボン、アンはくるぶしまでのスカートという姿は町の人間のものではある。だが問題は服装ではなく外見のことだった。エルフとダークエルフの。
「そ
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