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アイドルの義務
第二章

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「もう誰でもでしょ」
「そういえばどの人も」
 郁美も言われて思い出した。
「最初の頃はですね」
「グラビアに出てるでしょ」
「それで水着になったり下着になったり」
「かなり刺激的な格好もしてるでしょ」
「はい」
 実際にとだ、郁美は聡美に答えた。二人で事務所の中でお茶を飲みつつ話していく。もう仕事ははじまっていたのだ。
「これでもかっていう位に」
「人によってはね」
「だから私もですか」
「グラビアでね」
 まさにそこでというのだ。
「頑張ってもらうわよ」
「じゃあ」
「水着になって下着もね」
「下着もですか」
「何ならコスプレもよ」 
 こちらもというのだ。
「してもらうわよ」
「コスプレもですか」
「そう、郁美ちゃんはスタイルいいから何でも似合いそうだし」
 ここでも郁美のその長所を言うのだった。
「だからね」
「それでなんですね」
「そう、グラビアからどんどん売り出していくわよ」
「それじゃあやっていきます」
「じゃあね、それじゃあ早速グラビアで着る水着の話ね」 
 聡美はにこりと笑って郁美にこちらの話もしてきた。
「それをしていきましょう」
「わかりました」 
 郁美は彼女の性格らしく素直に頷いた、そうしてグラビアで着る水着の話もして実際に打ち合わせで決めた水着を着て初仕事を行った。それからもラジオに出たりイベントに参加したり路上ライブもしていたが。
 やはりグラビアが主でだ、色々な雑誌にグラビアで出だした。そのスタイルと明るい表情が人気になってだ。
 DVDを出すことにもなり写真集ともなったがそのDVDと写真集でだった。聡美は郁美に話した。
「下着もあるから」
「それもですね」
「いいわね」
「はい、何かもうです」
「絶対にあるって思ってたでしょ」
「ずっと水着のグラビアで」
 それが多くてというのだ。
「最初にマネージャーに言われましたし」
「そうでしょ、アイドルならね」
「グラビアは絶対で」
「水着はもうね」
「避けて通れないですね」
「そして最近は下着もよ」
 下着姿でのグラビアもというのだ。
「もう普通になってるから」
「だからですね」
「まあ水着と下着の違いってね」
 このことは笑って話す聡美だった、この日も事務所の中で仕事の打ち合わせを真面目にしているのだ。
「実際ね」
「ないですよね」
「露出度一緒でしょ」
「はい」
 郁美は聡美にはっきりと答えた。
「下着の方が過激って思われても」
「実際はね」
「露出自体は変わらないですね」
「デザインとか生地が違う位よ」
 グラビアとして見ればというのだ。
「もうね」
「そうですよね」
「実はね、それにね」
 さらに話す聡美だった。
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