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【アンコもどき小説】やる夫は叢雲と共に過剰戦力で宇宙戦艦ヤマトの旅路を支援するようです
閑話 ヤマト建造
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 あくまでこちらが折れた形にしないと市民が納得しないじゃない。
 私が乗る船なんだから♪」

「そのどこから来ているから分からない自信と実行力は東雲の妹だって納得がいくよ」

 真田志郎の突っ込みに東雲愛歌が憮然とするが、この船の正式名称は『戦艦』では無かった。
 『国連代表直属外宇宙探査実験艦』という名称は、東雲愛歌が艦娘として搭乗するための政治的色々なものをこねくり回したゴップ提督の私設艦なのだった。
 このあたり政治的に公私混同も厭わない有能なゴップ提督の真骨頂と言っていいだろう。
 
「漂流者艦隊は私達にアクラメイター級汎銀河軍事用アサルト・シップ9隻を売ってくれたじゃない。
 あれの運用を考えると、護衛に必要な船はもっと大きくないといけなくなるわ」

 戦闘機の突入時にどれだけ対空火力が張れるかというのが現状の課題になっており、そういう意味から見ても火力のプラットホームである艦船は必然的に巨大化する。
 上下左右から縦横無尽に艦船に突貫する戦闘機対策は焦眉の急だった。
 そこで言葉を切った東雲愛歌は自販機のボタンを押す。
 出てきたのはオレンジジュース。

「つまり、この船が次期主力戦艦レースに一歩有利になったという訳」

 魑魅魍魎うごめく軍産業界は空前の好景気に湧いていたが、戦時の急場しのぎとはいえ放浪者艦隊から船を購入した事に衝撃を受けた。
 自分たちの所に入るはず立った利益が横取りされた形になるからだ。
 放浪者艦隊の主力であるヴェネター級スター・デストロイヤーは全長1155メートル。
 最近登場したインペリアル級スター・デストロイヤーは全長1600メートルの大きさを誇る。
 ブローグ・コモナリティのローグ級戦艦も全長1025メートルの長さを持ち、これに並びたいとは地球側は考えていたのである。
 設計から全部握ればその企業に入る金は莫大なものになるからだ。
 やる夫が渡した設計図を大気圏内使用が無いという事で闇に葬ったのは、これら軍需産業だったのである。
 ゴップ提督は彼ら軍需産業の要求を聞きながらも、私利私欲を忘れたわけではなかった。
 艦娘東雲愛歌の為の船を要求し、それが次期主力戦艦という形でコンペになったというのが真相である。
 ある意味、ゴップ提督も親馬鹿なのだろう。規模が少し大きいだけで。

「しかし、よくあのコンペからこの船が通ったもんだ」

 古代守がコーヒーを飲みながらぼやき、真田志郎がそれに突っ込む。
 彼は目の前にいる少女のコネからコンペの選考委員にもなっていたのである。

「選考者としての意見を言うと、堅実で一番確実に作れたのが南部重工・北崎重工・財閥系が出してきたやつだ。
 全長333メートルで、現行戦艦よりはるかに火力が強化されているんだが、大
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