五日目
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「なるほどな」
ほー、あのバカはそんな事をやってたのか…。
自らの軍勢が不利になるような話だが…やはりあの件か?
「ここ何ヵ月か、シグルドの態度に苛立ちめいた物があった。
合議制に拘っていた私の責任だな…」
「サクヤちゃんは人気だからねー…
辛いところだヨねー」
サクヤより長くケットシーを治めてるお前が言うか?
するとリーファはまだ分からないのかサクヤに尋ねた。
「苛立ち?何に対して?」
「多分…奴は許せなかったのだろうな。
勢力的にサラマンダーの後塵を拝しているこの状況を。
シグルドはパワー志向のプレイヤーだ。
ステータスだけではなく権力をも求めていた。
奴にはサラマンダーが空を支配し己はそれを見上げるという状況は堪えられないのだろうな」
「なら!なんでサラマンダーのスパイなんて!
私達シルフが不利になるだけじゃない!」
サイト見てねぇのかよ…
「サクヤ、アリシャ、例の件は事実か?領主なら運営から何か聞いてるんじゃないのか?」
あの噂が本当ならばアップデートを一月後に控えた今、各領主には何らかの連絡があるはずだが…
「《アップデート5.0》か?何の音沙汰も無しだ」
「こっちもだヨ!」
ならばやはりデマなのか?4.5〜4.9は全く関係のない超高難度ダンジョンだったし…
「ちょっと妖獣使い!何の話をしてるのよ!
分かるように説明して!」
「公式ホームページ見てないのか?《アップデート5.0》の件だ。
前回の大型アップデートの内容を踏まえると次はいよいよ『転生』が導入されるんじゃ無いかってデマがあんだよ」
「あ、じゃぁ…」
「多分あのヒキニートの口車に乗せられたんだろうよ」
「ああ、おそらく我々の首を差し出せば転生させてやるとでも言われたんだろう。
まぁどうせデマだがな」
「それにデマじゃなかったとしてもあの冷酷なモーティマーが履行するとも思えないしネ」
不意にキリトが呟いた。
「プレイヤーの欲を試す陰険なゲームだなALOって」
確かになー…
「それに関しては全面的に同意だ。
俺やサクヤ、アリシャみたいな各領主や最古参プレイヤーしか知らない事だが…
最初はNPCの領主が各種族同士でいがみ合うように政(まつりごと)やクエストの発行をを行っていた」
あの頃は酷かった…毎日のように各種族が中立域で小競り合いを続けていた。
領主がプレイヤーになってからだ。
ALOの空を楽しめるようになったのは…
「そんな!?」
とリーファが声を上げるがアリシャが答える。
「事実だヨ!執政部がプレイヤーに変わったとたんに他種族との交戦がぱったりと止んだんだヨ!」
「それって…
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ