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相談役毒蛙の日常
三日目
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「さぁな、だが中央ギルドの三割程は脅しに屈した。
あれは多分中間層の命令だ、モーティマーはバカじゃないしな」

あ、キリトが?マーク浮かべてるな。

「中央ギルドってのはアルンを根城にするギルドの事だ。
そして俺達は事実上アルンを統治している、といっても半統治だが。
何が言いたいかって言うとアルンで俺達に喧嘩を売れば世界樹攻略前に俺達の攻撃で大損害を受ける。
それにアルンは中立都市だから事実上トップの俺達を倒すメリットは無い」

「なぁ、トード」

キリトが真面目な顔をして尋ねてきた。

「なんだ?キリト」

「お前たちのギルドは都市を半統治しているんだよな?」

「ああ」

「税の徴収とか言ってカツアゲなんてしてないだろうな?」

あー…MMOで時々居るよな…大抵バンされるけど。

「無い無い、俺達のギルドはそういうの禁止だし、やってんのバレたらアルンから永久追放だ」

「そうか…ならいい」

「他に聞きたい事は?」

「無い。リーファ、トード、急ごう」

それからはずっと無言だった。

それにしてもキリトの飛翔速度が速すぎる。

ここまで速ければ二つ名が有ってもおかしくない

ニュービーという可能性も有るが限り無く低い、身のこなしを見れば分かる。

VRMMOはALOしか存在しないので多分古参だろう

其処である事件を思い出す。

一万の命をバイナリの世界に閉じ込め約三千五百の命を奪った史上最悪のテロリズム。

SAO事件。

VRシステムの産みの親の狂気の結晶。

昨年の十一月上旬に終焉を迎えたあの事件。

ALOとSAO、この世に存在するたった二つのVRMMO。

SAO事件の後、生還したプレイヤーはこう呼ばれた。

SAOサバイバー。

もしも、もしもキリトがSAOサバイバーならば辻褄が合う。

VRシステムは使えば使う程慣れによって動きが速くなる。

キリト…お前はSAOサバイバーなのか?

何故再びこのバイナリの世界に来た?

また囚われるとは思わなかったのか?

「あ!プレイヤー反応です!」

突然二人とは違う声が響いた。

鈴の音のような澄んだ声…プライベートピクシーか?

ならばキリトはSAOサバイバーではないのか?

「前方に大集団-六十八人。
これがおそらくサラマンダーの強襲部隊です。
更にその向こうに十四人、シルフ及びケットシーの会議出席者と予想します。
双方が接触するまであと五十秒です」

声と同時に雲が裂け、前方に影が見えた。

オーソドックスな強襲型エアレイドフォーメーションだ。

更にその向こうの台地にはテーブルと椅子が有り会議が行われていた。

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